この場面を見ていた人は、誰もが「えっ!」と思ったでしょう。高市陣営の「ネガキャン問題」だけでなく、怪しげな暗号資産「サナエトークン」の問題にも深く関わっていると報じられて来た、高市首相の公設第1秘書の木下剛志氏が「膵臓癌ステージ4」だと言うのです。これでは野党側は、身体に負担の掛かる「参考人招致」を要請しずらくなってしまうではありませんか。
しかし、今回の質疑とのバランスを考えてみると、ここで癌の詳しい内容や秘書の名前まで言及する必要があったのでしょうか。この流れであれば、単に「私の事務所にも癌の治療を受けながら元気に働いている秘書がおります」で十分なはずです。そう考えると、高市首相がわざわざ「膵臓癌ステージ4」だの「木下という秘書」だのと必要のない情報を盛り込んだのは、うがった見方をすれば「木下秘書は膵臓癌ステージ4なので参考人招致しないでほしい」という絶大なアピールということになってしまいます。
しかし、こんな良心的な見方をしたあたしは、まだまだ、うがりきっていませんでした。ネット上には「この木下秘書は木下剛志氏とは別の人物だ」「高市首相の奈良の事務所には、もう1人、木下という秘書がいる」という真偽不明のうがりまくった投稿がアッと言う間にあふれてしまったのです。もしもこれらの投稿が事実であれば、高市首相は木下剛志氏の参考人招致を野党に思いとどまらせるために、同姓の秘書の病気を悪用したということになるのです。
サスガにそこまで悪質なことはしないと思いますが、高市首相と言えば総務大臣時代から「総務省の文書は捏造」「安倍総理の国葬に反対するSNSの投稿の8割は隣りの大陸から」「外国人が奈良の鹿を蹴っている」など、息を吐くように嘘をつき続けて来た人物です。先日も経歴詐称が発覚したばかりですし、9月8日にはとうとう共同通信社が「ネガキャン動画の制作者とやり取りしていたメールのアドレスは木下剛志氏本人のもの」と確認したとして、この問題を報じました。そして、新聞各紙も後追いを開始したのです。
これまでは「所詮は週刊誌の報道」だとして軽視して来た高市首相でしたが、ついに新聞報道となってしまったのです。しかし、ここまで来てしまっても、高市首相は「これまでの答弁は揺るぎません」などと強気の姿勢を崩しません。今さら後戻りもできないのでしょうが、このまま無理を押し通しても次々とボロが出るだけです。唯一残された道は、自民党の政治家の十八番「すべての責任を秘書にかぶせてトカゲのしっぽ切り」ですが、とうとうナフサだけでなく自分の答弁まで目詰まりして来た高市首相、一体どうするつもりなのでしょうか?
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