「限界のお言葉」からお心を忖度することこがそが国民の務め
天皇は政治的発言を封じられていて、自分の後継ぎは誰がいいかすら自分では言えない立場なのだから、そこは国民が推測するしかない。そしてそれこそが、天皇陛下に対する国民の側からの、せめてもの恩返しである。
「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」とは、天皇陛下がようやくの思いで、ほんの一言発したお言葉である。
天皇の地位は国民の総意に基づくということは憲法にも書いてあるから、ここまでだったらどうにか言うことができるという、限界のお言葉なのだ。だから、ここからお心を忖度して差し上げるのが国民の務めでもあるのだ。
それなのに、国会議員どもは天皇陛下のこのギリギリのお言葉すら無視を決め込み、黙殺しようとしている。一体、どこまで冷酷非道なんだ!?
かつて上皇陛下(当時は天皇陛下)がご譲位の意向を示された時に、譲位なんか許さない、死ぬまで天皇をやっとれと言った連中がいたが、それが今は全員男系派になっている。そしてまた同じことの繰り返しだ。
あの時だって天皇陛下ご自身が、全身全霊で天皇の務めを果たすためには、自分はもう引退するしかないと判断されて、譲位したいという思いを表明されたわけだから、そのご意思のとおりにして差し上げるのが当然なのに、それを阻止しようとした連中が、安倍晋三を筆頭として大勢いたのだ。
竹田恒泰も昭和天皇を引き合いに出して、天皇というのは死ぬ間際まで今年のお米の実りを案じるものだとか言っていた。
だが実際にご譲位が実現すると、竹田は「自分で言ってしまったんだからしょうがない、もう認めざるを得ない」などと言っていた。
何なんだ、その偉そうな態度は?いったい何様のつもりなんだ?
結局、逆賊たちは常に天皇の言うことに逆らうものなのだ。
上皇陛下が退位のご意向を表明された時から、もう10年になろうとしている。
さすがに自称保守・エセ保守・ネトウヨどもも今度はみんな反省して、天皇陛下のご意思を忖度して、お言葉を聞く耳を持ったかと思ったら、全然違った。また同じことをやっている。また天皇に反対して、自分たちの方が正しいと言い始めた。
その傲慢さは何なんだ?
結局、天皇のことなんか聞きたくもないのだ。ただ利用したいだけなのだ。常にそうなのだ。
だから昭和100年式典の時も、高市早苗は天皇陛下のお言葉を省略してしまったのだ。天皇の言葉なんか聞きたくもなくて、席にだけつけておいて、自分たちが思うように政治利用だけをやるのだ。
心底から天皇を単なる道具としか思っていなくて、政治利用だけするのが今の権力であり、ネトウヨたちもそれをみんなで応援して、天皇のご意思をとにかく無視し、踏みにじり、もみ消そうとだけするのだ。
とことん天皇をバカにしきって、天皇の権威を一切感じていないという連中が「保守」を自称し、国会を牛耳り、「男系革命」を起こして天皇制そのものを崩壊させようとしているのが、今の状態だ。

これこそ国難である。ここで戦うのは、この時代に生まれ合わせてしまった者の使命である。ここで戦わなければ、特攻隊の英霊たちにとても顔向けができない。
その覚悟で、戦いに挑むのみである。
(『小林よしのりライジング』2026年6月16日号より一部抜粋・敬称略。そのほかの記事も満載のメルマガ『小林よしのりライジング』全文はメルマガ登録の上お楽しみください)
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