1.書いた瞬間に外された制裁
【1-1.法律の成立から28日後の大統領令】
9月18日に成立した対ロシア・イラン制裁法は、成立から30日以内、つまり10月18日までに、主な措置をとるよう大統領に求めていました。
前号で私は、この期限が「実施されないまま過ぎる」のか、それとも「免除の証明が議会に出される」のかが、議会とホワイトハウスの関係を占う試金石になるとお伝えしました。その答えは、期限の2日前に出たのです。
米ニューズウィーク誌によれば、トランプ大統領は16日、制裁法を実施する大統領令に署名し、ロシア産品への500%の関税と、ロシア産のエネルギーの主な買い手や制裁逃れを助ける国への最大100%の関税を設けると同時に、これらを免除しました。
免除が米国の国益にかなうという証明と、その根拠を説明する報告書も、議会に出されています。免除が終われば、10月18日以降にロシア産の原油や天然ガスを新たに買った上位の輸入国や、制裁逃れを助ける国からの輸入品に、最大100%の関税が課され得るという仕組みは残りました。
大統領令が免除したのは関税だけではなく、ロシアの金融機関、ロシアへの投資や送金、エネルギーの取引、国債、ロシア産のウランなどに関わる、法律上の幅広い制裁の条項に及んでいます。
大統領令は、関税の対象となる国を名指ししていません。共和党のマコール下院議員は、軽油の値段を下げたい気持ちは理解すると述べつつ、制裁を緩めれば「クレムリンの戦争マシーン(war machine)に資金を与えるだけだ」と警告しました。
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