日本の圧勝に終わった日中韓首脳会談と、茶番に終わる中台首脳会談

20151101summit01
 

先日ソウルで行われた日中韓3カ国首脳会談。中韓の主張は相変わらずのものでしたが、メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では日本の圧勝に終わったと分析、さらに初開催が決まった中台首脳会談は茶番に終わると断言しています。

日中韓3カ国首脳会談と習近平・馬英九会談の思惑

日中首脳会談 経済協力を強化 南沙協議は公表せず

11月1日から韓国のソウルで日中韓3カ国首脳会議が行われました。成果というほどのものもなく、単に顔を合わせただけの感がありましたが、その日程のなかで、安倍総理李克強首相が会談をしました。

例によって、歴史問題を持ちだして中国側は都合のいいことばかり主張し、最後に日中は経済協力を強化することで合意したそうです。

李克強は「中日関係が回り道した原因を日本側はよくわかっていると思う。歴史をかがみに未来に向かう精神に従い、敏感が問題に善処する必要がある」と、日中関係の悪化が日本側にあるかのような言い分です。

南沙諸島問題については、安倍首相は「言うべきことは言った」と発言していますが、その内容については公表されていません。もちろん中国にとって、「南シナに問題などない。あくまで中国の固有の領土だ」というスタンスですから、南シナ問題が話し合われたかどうかについては「ない」というのが建前で、だから公表するはずもないのです。

11月4日、マレーシアでASEAN加盟国と日英中豪などによるASEAN拡大国防相会議が開かれましたが、共同宣言は発表されませんでした。「南シナ海への言及」をめぐって米中が対立したためで、中国にとってはその文言を入れてほしくないわけです。

そして、その問題をめぐりASEAN内でも、中国の肩を持つ国、日米に協力する国に2分しています。

中国が多くの国と経済的なつながりを強く持ち、中国が世界でその存在感を増しているのは確かです。次項のニュース分析で取り上げていますが、韓国などは、中国なしでは国が成り立たなくなっています台湾も同様です。中台は経済的には運命共同体です。

しかし、政治的には距離を置きたいというのが台湾人の本音です。中国寄りの国にしても、経済が衰退する中国から最後の資金を引き出そうとやっ気になっているのです。

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