日本の圧勝に終わった日中韓首脳会談と、茶番に終わる中台首脳会談

 

来年の総統選挙は90%、国民党が敗れて民進党の蔡英文が当選し、初の女性総統が誕生するとの下馬評です。その現実を直視できないのが中国側と馬英九です。この期に及んで馬英は習近平と会談する予定です。

[参照]中台首脳、分断後初めての会談へ 7日シンガポールで

馬英九は、中国との関係を強調することで自らの国内での評価を高め、さらには民進党とは異なり、国民党には中国とのパイプがあるということを強調したいのでしょう。

中国のほうは、台湾を自陣に取り込みたいと同時に、馬英九ら国民党の援護射撃をしたいとの思惑があるのでしょう。なにしろ、スリランカで反中大統領が誕生したように、このところ反中の動きが各国で広がっているからです。

もっとも馬英九の思惑としては、任期の最後に中国利権に加わりたいと思っている、というのが本音のところでしょう。馬英九以前の国民党と中国共産党の首脳部は一蓮托生の関係でした。

しかし、馬英九は新米だったため、党の長老たちから分前を得られなかったのです。今回の習近平との会談は、その利権の分前をもうためのものなのだというもっぱらの噂なのです。

馬英九は、これまでも必死に媚中行為を繰り返してきました。媚中のあまり、抗日行事も何度も行ってきました。

[参照]馬英九総統、抗日強調も「恨みあおるためではない」/台湾

こうした現実離れした抗日活動には、さすがに台湾人もついていけなかったようです。李登輝は、こうした馬英九の政治能力のなさを何度も嘆き、尖閣諸島の領有権についても何度も日本のものだと主張してきました。

[参照]李登輝氏、陳・馬政権を批判 「次期総統は庶民の問題解決を」/台湾

習近平と馬英九との会談では、お互いに「主席」や「総統」は使わずに、お互い「さん」で呼ぶそうですが、パフォーマンスと、どうでもいいような約束が交わされる茶番劇となりそうです。

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