本家アメリカディズニーランドの「眠れる森の美女の城」のモデルになったともいわれるノイシュヴァンシュタイン城。このドイツで、いや世界でいちばん有名なお城を、無料メルマガ『私の出合った日本百名山』の著者・Kap塩谷さんがフォトレポートしています。
入場時刻指定のチケットを麓で買うため入口でかなり待った ノイシュヴァンシュタイン城
ノイシュヴァンシュタイン城は「死ぬまでに1度は行きたい世界の観光名所・絶景100選!」に入っている。それじゃあ、近くにいるのだから行ってみるか! と言うわけでミュンヘンからRE(地域快速列車)でフッセンヘ日帰りミニ旅行である。
ミュンヘン駅からフッセンヘの列車の時刻を調べると、なんと始発が午前9時54分である。
ミュンヘンから南西にRE地域快速列車で2時間行った所にフッセンはある。オーストリアとの国境近くである。ミュンヘンからの日帰りバスツアーもあり楽に連れてってくれるが、それではつまらない。
9時54分のRE5750の列車に乗る。
座席は半分くらいの埋まり方である。
フッセンはドイツ・ロマンティック街道の終点である。車窓からは尖った塔を持つ教会のある集落が見える。のどかな牧草地も見える。
1時間ほど走ると牧草地の隅に雪が残る場所が見えてきた。少しずつ標高を上げ、オーストリア国境に近づいているからなのだろう。
そして雪を被った山も見えてきた。ミュンヘンを出てから1時間半経つとかなり雪が多くなった。
知人から「3月にノイシュヴァンシュタイン城に行ったら雪があって寒いし滑って大変だった。靴の選択に失敗した」との情報を得ていたが、やはり本当だったのか。これは、ドイツで見る初めての雪である。
やがて高い山々が次々に見えてくる。フッセンはどんな所にあるのだろうか…。こんな山の中なのだろうか…。
知人からのアドバイスで、防寒服、目出し帽、手袋、それから念のため軽アイゼンも持参してきた。山道はどの程度の雪なのだろうか…。
そんなことを考えていると、列車は定刻の11時55分にフッセン駅に着いた。フッセン駅は列車の終点の小さな駅であった。
ここへ来る多くの人はノイシュヴァンシュタイン城が目当てなのだろう。人の流れについて行き、バスに乗る。
バスは4kmほどの距離を10分でノイシュヴァンシュタイン城の麓の村、ホーエンシュヴァンガウに着いた。山の上にノイシュヴァンシュタイン城が見える。城のうしろの山は白く雪がくっついている。
ここでチケットを買わなければならないのはガイドブックで知っていた。人の流れと共に「チケットセンター」入り、順番に並ぶ。
チケット売り場の上にある電光掲示板に予約ができる時刻が表示される。12時55分、13時25分、13時40分と表示されていたが、12時55分が消え、13時25分が消えた。定員に達したのだろうか。移動時間を考えて1時間前には売るのをやめるのだろうか。
私が買えたのは13時40分であった。その時には14時25分、14時40分もあった。
12時半過ぎ、山道を徒歩で登り始めた。
少し歩くと馬車がいる。乗る人を集めているようである。
このノイシュヴァンシュタイン城に行く方法は3つある。馬車で行くか、シャトルバスを使うか、歩くかである。ただ、3月の今の時期はシャトルバスは運休中である。また、馬車も3台と、台数はそれほど多くはない。今の時期は、ほとんどの人は歩くしかないのが実情である。
斜め上に山吹色のホーエンシュヴァンガウ城が見えてきた。この城には入らない予定である。
坂道を登っていく。もう見学を終えて下りて来る人もいる。山歩きには慣れているので観光客を追い抜いていく。
広い庭一面に真っ白な建物もある。
先ほど人集めをしていた馬車だろうか、馬車が通っていった。
まわりが雪の中、山の上から流れる小さな滝もある。なかなか楽しませてくれる。