なぜ日本では「恋人がサンタクロース」になってしまったのか

tane20171221
 

もはや日本にもすっかり定着したクリスマス。未だに「キリスト教徒でもないのに?」などと否定的な立場を取る方もいますが、実はそういった意見に「異文化接触」の本質がある、というのは無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』の著者・須田將昭さん。須田さんは今回、クリスマスやハロウィンなどを例に取り、異文化接触についてわかりやすく解説しています。

クリスマスと異文化接触

クリスマスの雰囲気に、「キリスト教徒でもないのに!」「本来、クリスマスはカップルだけのものじゃない!」といったこともよく聞かれます。クリスマスに限らず、バレンタインデーにしても、最近ではハロウィンでもそうですね。

「本来は~~とは違う!」というものと「日本では~~はなじまない」というのがセットになった意見。実は、ここに異文化接触の本質があるのです。

異文化接触というのは、二つ以上の異なる文化がなんからの形で接触するものです。たいてい全く同じ大きさ、規模のものではなく、何かが大きなところに含まれるような形で異文化接触が起こります。

たとえば「クリスマス」という風習も、「日本」という、すでに宗教、伝統などをしっかり備えた文化の中に入ってきました。そうすると、日本という文化の中にある種の変化が起きます。これまで何もなかった時期に「イベント」が行われるようになるなどがそうです。クリスマスプレゼントというのもそうでしょう。大きな文化、受け入れた方に変化が起きます。

一方で溶け込んだ側、今回なら「クリスマス」の方も、接触した文化(日本)から影響を受け、変化を起こします。元がどうであれ、その受け入れた文化にふさわしい形に変化するのです。これが異文化接触というものなのです。

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