高城剛が推測するロシア暗殺事件の黒幕とは?

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昨年ウクライナ上空で発生したマレーシア機撃墜事件について、調査団はロシアの関与を正式に否定しました。この事件の背景を読み解いていくと、先日、ロシアで起きたネムツォフ暗殺事件と同様にアメリカの関与が疑われます。手段を選ばず、アメリカはロシアと戦争がしたいのでしょうか?高城剛さんが私見たっぷりに解説します。

ロシア暗殺事件とマレーシア機撃墜事件がつながる米国関与説

『高城未来研究所「Future Report」』第195号より一部抜粋

今週は米国議会の直近の動きにつきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。

現在、米国議会は事実上共和党が仕切っており、民主党オバマ大統領のホワイトハウスとの「ねじれ現象」が起きています。

先週、イスラエルの右派「リクード」党首であるネタニヤフ首相が米国議会で講演しましたが(ホワイトハウスに相談なく招聘)、60名を超える議員が欠席しており、なぜなら、これはイスラエルの問題ではなく、二週間後に選挙を控えたネタニヤフ個人のためだ、と多くの議員は感じているからです。もちろん、オバマ大統領も欠席しています。

しかも、この米国議会で「イランを攻撃」することをほのめかしたネタニヤフ首相を共和党ジョン・ベイヤー下院議長をはじめ、スタンディング・オベーションして喝采するなど、議会そのものが「まるで911の直後のような」おかしな雰囲気になっているのは事実です。

さらに、ベイヤー下院議長はオバマ大統領に対し、ウクライナへ武器を供給するよう正式な書簡を出しました。表向きは「ロシアの侵略を防ぐため」だとしていますが、事実は、米国の民間傭兵部隊がウクライナを戦場にしているのは、明らかです。

また先週、ウクライナ上空で打ち落とされたマレーシア機MH17便に関しまして、調査団を率いるオランダの検察は、「マレー機はロシアのミサイルが撃墜」と報じるウクライナの報道を正式に否定しました。そうなると、この撃墜は事実上ウクライナ軍が行ったことになります。

事件発生当時、米欧日などのマスコミで、いっせいにマレーシア機MH17便「ロシア犯人説」が流布されました。しかし、直後にロシア軍高官が記者会見し、当日のレーダー映像を証拠として示しながら、ウクライナ空軍のSU25とみられる戦闘機2機が撃墜直前のMH17機を追尾し、撃墜後に現場を旋回した上で飛び去ったと発表しました。その上、真偽はわかりませんが、ウクライナの親米ポロシェンコ大統領が、米国の高官とこの事件は米国との「共同作業」であった、と話す会話の録音も流出しています。このマレーシア機一連の報道をあらためて振り返ると、先日のネムツォフ殺害事件とよく似ていることがわかります。英米のマスコミが、まず「ロシア犯人説」を流布することからも、米国としては、なんとしてもロシアを表に引き出し、一戦交えたいと考えているように見えます。

『高城未来研究所「Future Report」』第195号より一部抜粋

【194号の目次】
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. マクロビオティックのはじめかた
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 著書のお知らせ

『高城未来研究所「Future Report」』

著者/高城剛(作家/クリエイティブ・ディレクター)
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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