【政権と報道圧力】NHKニュースウォッチ9の新キャスター河野憲治氏ってどんな人?

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NHKの看板番組、『ニュースウォッチ9(NW9)』。前任の大越健介氏に代わり新キャスターに河野憲治氏が就任しました。人気メルマガ『NEWSを疑え!』の小川和久さんによると、河野氏は派閥担当記者の経験がない分、政治的なしがらみはない人物と評しています。

NHK『NW9』・河野キャスターのこと

『NEWSを疑え!』第384号より一部抜粋

NHKの夜の報道番組『ニュースウォッチ9(NW9)』のキャスターに、報道局国際部長だった河野憲治さんが登板することになりました。

いささか個人的に知っている人で、実力と人柄を高く評価してきましたので、それが番組に反映されるよう期待しているところです。

河野さんと出会ったのは1988年11月22日、那覇のパレス・オン・ザ・ヒル(現在の那覇テラス)で開かれた沖縄タイムス主催の政経懇話会で講演したときのことです。

その日のことを覚えているのは、ひとつには講演前の午前中の時間帯に自衛隊沖縄地方連絡本部(現在の地方協力本部)を訪ね、自衛隊生徒の同期生にあたる坂口清2等空佐にセットしてもらい、本部長の菊池勝夫陸将補を表敬したこと、午後9時頃に帰宅したら、発注していたBMW320iが納車されていたこと、などが重なっていたからでしょう。

1962年生まれの河野さんは当時、京都大学文学部を卒業してNHKに入局して3年目。初任地の那覇放送局で勤務していました。

講演が終わったあと、聴きに来ていた河野さんから何点か質問を受け、その延長戦のような形で時間と場所を変え、日米同盟と沖縄米軍基地について話すことになりました。

延長戦は、同じ那覇のハーバービューホテルのラウンジでした。

その3年前に出版した私の著書『在日米軍──軍事占領40年目の戦慄』(講談社)を読んでいてくれたこともあり、かなり突っ込んだ話をすることができたのを覚えています。

それから1年後、河野さんから連絡があり、ワシントンに赴任することになったので米国の安全保障政策などについて話を聞きたいとのことでした。もちろん、沖縄米軍基地問題への問題意識のもと、米国側の取材をしたいということで、東京・赤坂の行きつけの小料理屋のカウンターで話したのを憶えています。

それからは河野さんが長期の海外勤務、私のほうも「評論家稼業」が忙しくなり、会うということはなく、時おりNHKニュースの画面で元気な様子を見るくらいでした。どんどんたくましくなり、ジャーナリストとしての自信が備わっていくのがわかり、知り合いとして喜んでいた訳です。

河野さんの海外勤務は、米国(ワシントン、ロサンゼルス)が10年以上、イランのテヘラン支局長が4年と、都合15年以上にのぼります。米国の大統領選挙については、3回も取材したというキャリアを持っています。

久しぶりに会ったのは2005年11月、ワシントンのジョージワシントン大学で行われた日米フォーラム『沖縄クエスチョン』に出席したときのことで、NHKのワシントン支局を訪ね、西川吉郎支局長(現・解説委員長)を交えて情報交換しました。

河野さんはその後、ワシントン支局長として勤務し、2009年には当選直後のオバマ大統領の単独インタビューなどに成功します。

そして昨年7月29日、中国大使館で開かれた人民解放軍建軍記念日のパーティーで再会し、国際部長の名刺をもらいました。

そのおり、私が「大越(健介キャスター)は安倍政権にすり寄り始めたという噂があるけど」というと、強く否定していたのが印象的でした。

これは別に河野さんが大越さんの路線、つまり安倍政権に批判的な姿勢を継承するというものではなく、信念を持って事実を踏まえた報道をしようとする河野さんのスタンスだと理解すべきだと思いました。

政治部出身の大越さんと違う点は、派閥担当記者の経験がない分、河野さんには政治的なしがらみがないことですが、その一方、現実の政治にうとかったりすれば、それがキャスターとしての弱点になりかねないこともあり、そのあたりをうまくやってほしいと願っています。

『NEWSを疑え!』第384号より一部抜粋

【第384号の目次】
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
・PKO派遣自衛隊の武器の線引き
・キーワードはRCT
・Aタイプ、Bタイプとは
・「矛」の性格の武器は持たないという思想
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・休戦を口にする「イスラム国」の真意
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・イエメン介入で米国を手玉に取るサウジ(西恭之)
◎編集後記
・NHK『NW9』・河野キャスターのこと

『NEWSを疑え!』

著者/小川和久(軍事アナリスト)
地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、、内閣官房危機管理研究会主査などを歴任。一流ビジネスマンとして世界を相手に勝とうとすれば、メルマガが扱っている分野は外せない。
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