日本は「トップバッター」か
「民主政治」では、業界代弁に多くの政治力が注がれている現実がある。「得票がすべて」であるがゆえ、目先の経済的利益や、産業界のロビー活動に振り回されやすい。原発や武器商を利する国造りなど、日本の保守層のロビーは強力である。
日本の明治維新は、後にワシントンコンセンサスの原型となった可能性がある。日本は、欧米流の「支援」によって一定の成功を収めたトップバッターであったのかもしれない。
しかし、ここに至るまで紆余曲折はあった。以前、日本はどの国よりも、アメリカによる利権保持、内政干渉を嫌った国家である。それがもととなり、その後の世界に起こった悲劇は皆が知るところである。ワシントンコンセンサスの下では、常に敵対する勢力が醸成されるなど、大きなリスクを伴う秩序づくりに映る。
ドルの一極支配が緩和されれば、「無限の予算」が見直され、相対的に他のプレイヤーのプレゼンスが高まる。これは決して新たな対立を意味するものではなく、世界にあるべき必要な「選択肢」であり、逆にこれによって平和的な厳選、淘汰が始まるものと期待される。
冒頭の核廃絶による軍備再編は、米ロなど圧倒的な軍力を持つ国へは有利に働く。これは、小国には太刀打ちできない優位性を米ロに供与するものとなる。
もちろん核保有が望ましいわけではないが、それ以前に、我々は全く別の角度から「安全保障、経済支援」とは何かを考えるべきである。
image by: Drop of Light / Shutterstock.com
『グローバル時代、こんな見方も…』
グローバル時代、必要なのは広く正しい世界観。そんな視点に立って私なりに見た今の日本の問題点を、日本らしさの復活を願い、滞在先の豪州より発していきたいと思います。
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