プーチン大激怒!トルコのロシア軍機撃墜を各紙はどう報じたか

 

ロシア軍の攻撃が激化する可能性

【東京】は3面に基本的な情報の記事。プーチン氏は、ISがトルコ国境を通じて石油を密輸していると指摘、さらに「テロの共犯者に後ろから撃たれた。こうした犯罪を絶対に許さない」と述べたとする。また、脱出した二人のパイロットは、「着地前に反体制派のトルクメン人武装勢力に射殺された」とする。

関連記事は9面の国際面。見出しは「「後ろから撃たれた」」「プーチン氏、怒りあらわ」。カイロの特派員による記事。14日に合意したシリア内戦に関する新和平合意は半年以内の移行政権樹立が方針となっているが、シリア問題に詳しいレバノンのジャーナリストは、「移行政権の樹立どころか、アサド政権と反体制派の交渉すら実現しない恐れが出てきた」と指摘。さらに、ロシアは今後、トルコが支援する反体制派勢力に激しい空爆を加える可能性が高いとも。

さらに、攻撃を受けたロシア軍のヘリは、アサド政権支配地域に緊急着陸したが、同地域では同じ日に、アサド政権側とアルカイダ系のヌスラ戦線との間で激しい戦闘があったという。

uttiiの眼

カイロ特派員の目と現地に詳しいジャーナリストの指摘で、新しい別の面が明らかにされている。ロシア軍の動きがさらに大きくなるのかどうか、注目しなければならないと思う。

関連記事に、一枚の写真が使われている。トルコの首都アンカラのロシア大使館前で「侵略者に抗議する」と書かれたブラカードを手に抗議する市民ら、という説明が付けられている。ロシア軍機の領空侵犯だけについてなのか、他のことも含まれているのか分からないが、オレンジ色の横断幕が目を惹く。横断幕もプラカードも、少し、手回しが良すぎる気がするのは私の見当違いだろうか。官製デモのようにも見える。

image by: Bangkokhappiness / Shutterstock.com

 

uttiiの電子版ウォッチ』2015/11/19号より一部抜粋

著者/内田誠(ジャーナリスト)
朝日、読売、毎日、東京の各紙朝刊(電子版)を比較し、一面を中心に隠されたラインを読み解きます。月曜日から金曜日までは可能な限り早く、土曜日は夜までにその週のまとめをお届け。これさえ読んでおけば「偏向報道」に惑わされずに済みます。
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