その差は2世代分。いよいよ深刻化してきたニッポンの国際競争力低下

 

ずれているよ。おかしいよ。全てのレベルが落ちているよ日本社会は。日経読んでても「こんな連中が起業とか経営とか語るのか?」「シリコンバレーはもちろん、アジアのスタートアップシーンでも相手にされないレベル」とか思うし。メジャーでホームラン5本くらいしか打っていない打者が60本打つのが甲子園球児という国内エリートが目指す日本のプロ野球。格式ばって少し前まで外国人力士を出世させなかった大相撲は外国人がいないと成り立たないありさま。歴史あるプロスポーツがいい例だ。

日本で勝てたら世界に出せるみたいな論法もおかしい。AKBなんて欧米はもちろんアジアでも受けないよ。エンタメの幼児化と劣化を示す事例だ。本当に日本に閉じこもっていたらヤバいよ。ずれてくるし、自らも世界の中での自己のポジションが相対化できないから、自分の劣化に気付かない

日本で礼賛されている起業家たちがいかに世界でネットワークがないかも裏取りできたし。世界のトップ1000人くらいのネットワークに入っている日本人はいない。該当する人はいるけど英語ができないし、そういうレベルにどんどん入ってこようとしないからはずされていく。そこで付き合う自信も経験もないから日本の中で礼賛され威張っていた方がいいのだろう。

とにかくやばいよ。何となく気付いている日本人もいるはずだ。だからといって世界は甘くないし、世界に出て日本国内と同じような立ち位置に立てる保証もないし、待遇も甘くない。でも次の世代の事を考えたら出た方がいいよ。東京にいて、頻繁に海外に出かけるというスタイルではこの「ずれ」は解消でいない。出ても簡単じゃないし、多くの人は打ちのめされるだけだと思うから簡単にいえないけどね。日本での感覚はずれていて、ほとんどの業界で世界とは比べ物にならない劣化が起こっていると考えて間違いないと思う。

image by: Shutterstock

『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』より一部抜粋

著者/田村耕太郎(前参議院議員)
早稲田大学、慶応大学大学院、デューク大学法律大学院、エール大学経済大学院を各修了。シンガポールを拠点に、歯に衣着せぬ鋭い論調で「日本の良い箇所・悪い箇所」を指摘するメルマガは、世界で勝負したいという人必読。
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