米国旅行のお土産で困る「アメリカにあって日本にはないもの」

2015.10.14
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by NozomiK
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旅行や出張で米国を訪れた人たちを困らせるのが「お土産」。米国にあるものはほとんど日本にもあるし、そもそも日本のほうが質がいいという始末。シアトル在住歴10年の粥川由美子さんが『道産子絵描き粥川由美子の絵にも描けないシアトル・デイズ』でその苦悩を語っています。

アメリカン・フィーリング

日本の文化やアニメーションが世界で大人気といわれて久しいですね。アメリカ、ヨーロッパでコンサートやツアーに成功している日本のバンドや歌手もたくさんいるよう。「ジャパニメーション」、「クールジャパン」などと呼ばれ、世界では今、日本の文化が注目されているそうな。

でもそれは、たとえばアメリカでは、アメリカの「そういう人」に人気なのであって、アメリカ全体が日本に夢中、ということではないのであります。「全米で大人気」という売り文句のついた商品も、怪しい。この巨大な国のすべての人が、ひとつのものに夢中になるということ自体考えられず、日本のように、みのもんたが番組で痩せると紹介したら、スーパーのトマトが売り切れた、などということはまずありません。「今これがアメリカで流行ってるんでしょ?買って来て!」と何やら化粧品などを友達に頼まれても、キョトーンです。何ソレ?

例えばその商品は、テレビのトークショーでアイドルが愛用品として紹介していたという、香水。アメリカのブランドだから、「本場のヤツ」を買って来てほしいと送ってきた商品のリンク。なにやらかわいい、イチゴのイラストのついた超ガーリーな形の小ビンに入っていますが、聞いたこともないブランドなのです。

もちろんブランドと商品名をグーグルで検索。ひっかかったのは、お手頃な価格のドラッグストアブランドの商品でした。でも、どうも友達が送って来た商品とは見た目が違うので、近所にある、ド・庶民(ダイソー的にいうと、ザ・庶民)ドラッグストアへ足を運んでみました。あった…庶民の店の庶民の棚に、庶民の形をしたその商品が。あの超ガーリーな外装とはほど遠い、何これ、昔のシャンプー? みたいなガサツなプラスチックのボトルに入って売られていました。

友よ、夢を壊して申し訳ないが、その商品は日本の女の子に買ってもらえるよう、日本向けKAWAII仕様に衣替えした、アメリカのKAWAIKUNAIであることをここに報告せねばならない。許せ!

日本に帰るとき、または、日本にこちらから何か贈るとき、何を買えばよいのやら、本当に悩みます。アメリカにあって日本にはないものアメリカにあって日本にはないもの…と呪文のように唱えてしまいますが、そんなものなど、今時あるのかな?そりゃいわゆるおみやげやさんに売っている、スペースニードルの置物なんかは、ここでしか買えないかもしれませんよ。でも服やコスメ、お菓子となると、あっというまに日本に入ってきちゃって、そして日本仕様に質よく作られちゃって「本場」の価値がまるでなくなってしまうのです。日本め~、ちょっとは外国に行かなきゃ手に入らないものを残しておいてよ!

こちらに住んでみると、いかに日本で売られているアメリカブランドのもの、例えばコカ・コーラやキット・カットのような商品ひとつとっても、日本仕様の質のよさに目が覚めます。でもやはり現場の事情を知らなければ、実は本場に勝っているという感覚は生まれないでしょう。

海外に旅行やホームステイをしたり、または外国から日本へ来た人を通して、外国の文化を伝えるテレビ番組がたくさんありますよね。そこに登場する人の行動から、視聴者はその人の国の文化を覗くわけですが、その国のことをまるで知らなければ、その人をその国の代表と思ってしまいます。うわ、ソレかなり変な人だよ! とヒヤヒヤしながら番組を見ています。つまり番組を作る人、取材する人にその感覚がないからそんなことになるわけですが、私にもかつて、その感覚はありませんでした。

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