フジテレビが台湾に謝罪。いったい何を「やっちまった」のか?

 

映像では店先に「カキ氷」という日本語の張り紙が貼ってあるところを映し出していましたが、これについては店の主人が台湾のテレビ取材に対して、フジテレビのスタッフが作ったものであり、もともとはなかったと答えています。

フジテレビ『やっちまったTV』にアフレコ捏造疑惑……“台湾パチモン特集”に現地人激怒!

店主は、テレビ局からは「牡蠣を載せたカキ氷」を美食として紹介したいとの依頼があったと証言しています。しかも店主は日本語で「カキ氷」と「牡蠣」が同じ発音とは知らなかったとしています。要するに、この店はもともと「牡蠣を載せたカキ氷」を名物として出していたのですが、それに目をつけた日本のテレビ局が、牡蠣とカキ氷の発音が似ていることから、台湾人がいかにもこれに便乗して作ったかのような印象操作を行ったということなのでしょう。

フジ「やっちまった」、取材先に謝罪=番組内で台湾を嘲笑、内容捏造も

韓国では、韓国語で戦う男を意味する「サウラビ」が日本で「侍」になったとか、韓国武術の「ハプキド」が日本で合気道になったなどと、歴史的根拠の無い韓国起源説」の主張がされていますが、どことなくそれと似ています。いくら台湾人が日本を好きでも、これでは怒るのも無理はありません。

店主は、誠意で協力したのに、結果的に嘲笑されることになってとても残念だともコメントしています。

嘲諷台灣山寨文化 日製作人道歉「避免再發生」

これに対して、番組製作側はこの台湾の店主に向けて、「番組の意図は、あくまでも台湾で扱われている誤った日本語の看板や日本の認識を紹介する事です。決して台湾のみなさんや台湾の文化を否定する意図はございません」という謝罪のコメントをFAXで送ったそうですが、報道から見るかぎり、この店に誤った日本語や日本への認識があったのか疑問です。前述したように、過剰な演出の結果ではないかという疑念が持たれています。

そもそもこのように台湾を嘲笑することを目的とした番組を作るということ自体に傲慢さがあります。なぜ台湾に日本語や日本文化が溢れているのか、その歴史的背景を知ろうともせず、現象だけを取り上げて視聴者に媚を売ろうとするのは非常に愚かしい行為です。

print
いま読まれてます

  • フジテレビが台湾に謝罪。いったい何を「やっちまった」のか?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け