子育て支援300億も、インドに援助は1兆円。納得できぬODAの真相

shima20161102
 

安倍総理は歴代首相の中でも屈指の「外交好き」として知られていますが、政府開発援助(ODA)にも力を入れ、各国の首脳クラスと会うたびに「援助外交」を行っています。無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』の著者・嶌さんは、「ODAにもメリットはあるが、国内の問題とのバランス感覚が必要であり、なぜこれだけの援助をする必要があるのかといった国民への説明責任を果たしていない」と苦言を呈しています。

政府開発援助(ODA)の中身と質を考える

今日はODAの話題を取り上げたい。最近、安倍首相はODAに積極的。歴代の首相の中でも一番多く海外を訪問し、海外からの来賓も多い。実は、その度に新興国に援助をプレゼントしている。「地球儀を俯瞰する外交」といわれるが、「援助外交」ともいわれている。

ODAと国内の問題のバランスをどう考えるか?

しかしながら、その一方で日本をよくみるとかつてのように豊かではないので、もっと日本の貧困や福祉対策におカネを出したらどうかという声も多い。そこで我々は、ODAと国内の問題のバランスをどう考えたらよいのかということを、今日は考えたい。

フィリピンのドゥテルテ大統領が来日されたが、フィリピンには昨年末に164億円の円借款を約束している。また、先日ブラジルの大統領が来日された。首脳クラスと会う度に援助外交が繰り広げられている感じがするが、我々国民はこれまでこんなに頻繁な往来がなかったのでそのことは目につかなかった。しかしながら、安倍首相になってから非常に目につくようになったというのが今の特色のように思える。

日本は1991年から2000年まではODA援助額が世界でトップだった。現在はというと、昨年度の日本の途上国向け援助額は1兆8,000億円。アメリカ、イギリス、ドイツに次いで4位である。日本は財政が悪化しランキングも下がってきたといえる。

援助をテコにインフラ輸出

ODAの内訳は2種類で、返済なしの無償資金協力」と返済しなくてはならない有償資金協力」がある。ODAの大部分は有償資金協力」で、15年度予算規模は円借款が総額9,885億円。これは一般会計のみならず特別会計からも支出されている。特別会計の場合は国会のチェックがなく、経費の中味が見えにくいともいわれている。

日本はODA支出額が世界で4位になったとはいえ、さまざまな地域への援助を行なっている。例えば、ミャンマーに1,250億円の支援、ベトナムには228億円を支援、キューバがすでに抱えている1,800億円の対日債務のうち1,200億円を免除することで合意。さらに、インドには、先日過去最大の1兆4,000億円の円借款を実施。

今年8月に開催されたアフリカ開発会議(TICAD=Tokyo International Conference on African Developmen)では、 今後3年間で3兆円規模の援助を約束している。ここで紹介したのは全てこの1年以内に行なった援助だが、これだけみても相当な金額だ。日本はおカネがあるように思われるが、実は財政難でそんなにおカネはない。昔は、貧困国への援助が最大の目的だったが、今の安倍首相は援助をテコにインフラ輸出を目論んでいるというのが最近の最大の特色である。

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