英BBCが「ナチスと中国共産党は同じ」と断じたこれだけの共通点

 

先日掲載の記事「中国共産党が最も恐れた男・劉暁波氏はどんな人物だったのか?」で、7月13日に亡くなった人権活動家・劉暁波氏の生涯をご紹介しましたが、劉氏の影響力はどれほど大きなものだったのでしょうか。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では、イギリスBBCに掲載された「ナチスと中共は同じ」という内容の少し過激な記事を引きながら、著者で世界情勢に詳しい北野幸伯さんが考察しています。

英BBC、ナチスと中共は同じ

先日亡くなられた劉暁波さん。中国を代表する人権活動家でノーベル平和賞受賞者でした(その生涯を知りたい方はこちら。→「中国共産党が最も恐れた男・劉暁波氏はどんな人物だったのか?」)。

08年、中国の民主化を求める「零八憲章」を起草して逮捕された。罪状は、「国家転覆扇動罪」。10年、ノーベル平和賞受賞。以後も、ずっと獄中にありました。17年5月末、「末期の肝臓ガン」と診断された。そして、7月13日に亡くなりました。

劉さんと彼の考えを支持している人は、山ほどいます。しかし、「劉さんの扱いのひどさについて」、たとえば習近平を批判する国家指導者はいません。皆、中国を恐れているか、チャイナマネーがほしいか、どちらかなのでしょう。

私たちは、「中国は共産党の一党独裁国家全世界が中国を嫌っている」と考えがちです。しかし、残念ながらその認識はかなり世界とズレています。たとえば、アメリカでは、「独裁者」といえば、プーチンのことを指します。中国と違い、ロシアには、(一応)大統領選挙も、議会選挙もあるのですが…。

安倍さんも、トランプさんも、メイさんも、マクロンさんも、メルケルさんも、誰も劉さんのことで、習近平を批判していません。しかし、イギリスBBCは、なんと「ナチスドイツと今の中共を比較しながら「そっくりだ!」という論を展開しています。BBCニュース、7月14日、「劉暁波氏──中国が消せなかった人 筆者=キャリー・グレイシー中国編集長」を読んでみましょう。

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