日本はどう動くべきか
さて、大国間のパワーバランスの変化を念頭に、「日本はどう動くべきか?」と考えてみましょう。
まず中国。
アメリカが中国と「冷戦時代」に突入しそうな勢いです。これは、中国からの侵略におびえる日本にとっては、まことに好都合。
日本は、アメリカを見習い、中国と距離を保つことが重要です。
アメリカに不信されるような行動(たとえば5月の3,000人訪中団)はくれぐれも控えましょう。
もちろん挑発するのは論外ですが、「静かで冷たい関係」を保つのがよいでしょう。安倍さんは、訪中しないほうがいいです。「希望の同盟国」アメリカに、不信感を抱かせます。
対ロ関係。
「北方領土返しやがれこの野郎!」なんて直球勝負では一歩も前に進みません。「お互いに儲かることを考えましょう」という態度でちょうどいいと思います。
総理は、プーチンの年内訪問を願っておられるようです。わざわざ他国の首脳を呼んで、「島返せよこら!」という。記者会見では、「北方領土いつ返してくれますか?」と集中攻撃される。
こういう状況になれば、4島は返ってきますか? それともますます返還が遠のきますか?
安倍総理と閣僚の皆さんは、親日プーチンに会うと、「島返せ!」といいます。ところが、世界有数の反日国家韓国の政府高官には、「竹島返せ!」とまったくいいません。
これは、おかしいのではないでしょうか?
いずれにしても、世界は「米中対立」を軸にまわりはじめました。日本にとっては、とてもいい状況になっています。
image by: Frederic Legrand – COMEO/Shutterstock
『ロシア政治経済ジャーナル』
著者/北野幸伯
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