2020年の改革によって、それが激化すると考える人もいます。
たしかに共通一次テストが導入された時は受験戦争の象徴として見られていました。
記述式でないマーク式にして、そうまでして大量の受験生を序列化したいのかという論調?
マーク形式と論述の両方の対策をすることで、さらに受験生の負担が増えたようにも見えました。
また、共通一次テストの細かい配点が非公表だった点も受験産業を活気づけました。
大手の予備校が配点を決めてくれて、自己採点することによって、国立大学の合格判定を出してくれるのです。
どの受験生もその情報に飛びつきます。
これは今の大学入試センター試験に引き継がれて、巨大なシステムと化しているのです。
今回、センター試験が廃止され、共通テストという名前でリニューアルということになりました。
国語と数学の一部に記述式問題を入れるというのです。
結局、その採点を誰がやるのかという話になって、どうしようもなくなっているのが現状です。
そのへんのおばちゃんにバイトで採点させるわけにいきません。
利害関係のある学校の教師にさせるわけにはいきません。
予備校の先生がするわけにもいきません。
大学の先生は手がまわりません。
人工知能はまだまだ無理。
結局は人員とノウハウを持つベネッセさんにやってもらうしかないではありませんか。
最初からベネッセありきだったのでは?と勘繰りたくもなります。
もしもそうなれば、ベネッセさんにとっては大チャンスです。
日本最大の試験の採点業務を請け負うわけですから、億単位のお金も入ってくるでしょう。
それだけではありません。
もっと美味しい話です。
採点業務をするわけですから、採点基準はもちろん手に入ります。
さらに、実際にどのような事例が多いのかを具体的に独占的に知ることができるのです。
おのずとその研究をして、対策教材も作成できます。
そりゃ、売れるでしょうねー。
他の予備校なども黙ってはいません。
そのあたりの情報を入手して、各予備校も対策授業などを売りに出します。
すでに今の中学3年生に向けた記述講座を開設した予備校もあります。
受験産業は必死でこの機会を利用して儲けようとしますよ。
すると、空気に流されやすい受験生が煽られて受験が激化するというシナリオは考えられます。
すわ、「受験戦争」の再来か?
落ち着いてよく考えてください。