イオンも瀕死。ドラッグストアに客を奪われ没落する大手スーパー

2018.03.12
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マツモトキヨシ凋落の原因

このような新しい食品強化型店舗が伸びた結果、昨年にはドラッグストア業界各社の売上規模(連結ベース)で、22年ぶりに首位が入れ替わった

新しく首位に立ったのは、「ウエルシア薬局」をメインブランドとするウエルシアホールディングス。17年2月期には売上高6,231億6,300万円、前年比17.9%増の大幅増となっている。店舗数は1,535店。ウエルシアの品目別売上高を見ると、食品の売上構成比は全体の21.2%で、医薬品・衛生介護品・ベビー用品・健康食品の22.2%に迫っている。医薬品だけなら食品のほうが確実に上回っている状況だ。

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2位には、「ツルハ」をメインブランドとするツルハホールディングスが入った。17年5月期の売上高は5,770億8,800万円、前年比9.4%増とこちらの伸び率も2桁に迫る勢いである。店舗数ではウエルシアを上回る最大規模で、1,755店まで伸ばしてきた。

ツルハも食品強化の方針を打ち出している。直近の品目別の売上は明らかにされていないが、カップ麺、調味料、レトルト食品、缶詰などの保存性の高い加工食品ばかりでなく、乳製品、デザート、総菜などのチルド日配品が充実してきている。

マツモトキヨシ

マツモトキヨシ(訪日外国人インバウンド観光マーケティングより)

3位は「マツモトキヨシ」で著名なマツモトキヨシホールディングスが入り、1位から一気に転落してしまった。17年3月期の売上高5,351億3,300万円、前年比0.2%減。店舗数は1,555店となっている。店舗数も2位で、業界トップ企業とは言えなくなっている。

マツモトキヨシの小売事業の品目別売上構成比率では、化粧品が突出しており38.6%を占める。医薬品の32.2%よりも多く売っており、実態は半ば化粧品店である。そして食品は10.3%に留まっており、この食品の弱さが波に乗れなかった要因と目される。

マツモトキヨシの場合は、繁華街の駅前、駅ビルへの出店が多く、近年は主に中国人をターゲットとしたインバウンドで業績を伸ばしてきた。今期は中国への越境ECや新たな働く女性向けの新業態「BeautyU」の展開などで、盛り返してはいるが、美容に特化した独自路線が吉と出るか、凶と出るかは3年後、5年後を見てみないと判断しにくい。

4位は僅差で「サンドラッグファーマシーズ」をメインブランドとするサンドラッグ。17年3月期の売上高は5,283億9,400万円、前年比4.9%増。店舗数は1,070店となっている。

サンドラッグは2009年に、九州を基盤とするディスカウントストアのダイレックスを買収している。ダイレックスは敷地面積1,000坪、売場面積300~500坪という広大な郊外店にこだわっており、約1万6,000品目を扱い、一部の店を除き夜10時まで開いているので、共働きの夫婦でも利用しやすい。ディスカウントストアなので、もちろん食品の比率も高い。ダイレックスの売上は、2013年の約1,184億円から、17年には約1,799億円まで、4年間で1.5倍に急成長しておりサンドラッグの成長エンジンになっている。

5位には「ディスカウントドラッグコスモス」をメインブランドとするコスモス薬品がつけている。17年5月期の売上高は5,027億3,200万円、前年比12.4%と2桁増。店舗数は827店である。

コスモス薬品も九州を基盤とし「日本で初めて小商圏をターゲットとしたメガドラッグストアを多店舗展開するビジネスモデルを構築した」(同社HPより)としており、商圏人口1万人に対して、あえて売場面積2,000平方メートルまたは1,000平方メートルの大型店を構築。医薬品・化粧品のみならず日用雑貨生鮮三品以外の食品等の消耗品を揃えて、その地域の住民にとって最も便利な店づくりを目指している。

このままの勢いだと、サンドラッグとコスモス薬品が、年商でマツモトキヨシを抜くのは時間の問題だろう。

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