そしてさらに強力なのがここに人との関わりを欲する「帰属欲求」が絡みついている事です。なぜ人が自分には縁もゆかりもない赤の他人のニュースに惹きつけられるかというと、人には基本的に誰かと繋がりを持ちたいという本能欲求があり、その一つの側面として、
◆ 人は他人の事ばかり気にして生きている
という性質があるからです。多くの人は社会で人と馴れ合いながら生きています。一番大事な事はどこかのグループに所属する事であり、仲間無しでは生きていけません。他人は絶対的に気にしなければいけない存在であり、どうしても気になってしまうのが本能的な欲求(要求)です。
また誰かが炎上している時、一斉に多くの人が攻撃に回るのは攻撃側のグループに所属して安全圏を確保する為の同調作用です。だから潮目が変わって擁護する人が多くなれば今度はそちらのグループに瞬間的に移動します。
これは最近のサッカー日本代表が良い例で、試合前にはほぼ全ての人が代表を攻撃していましたが、いざ試合で健闘し「がんばった」と認めると一気に評価が逆転しましたよね。以前攻撃していた人はその瞬間的に擁護側に変換されました。人の感情はオセロの駒と一緒で、基本白か黒か(好きか嫌いか)の2パターンしかありませんから、バランスが過半数を取った瞬間に好き嫌いの感情が入れ替わります。過半数の意見を取っているグループへ帰属欲求による移動が起こったわけです。
というわけで、今回は「炎上商法から学ぶべき事」と題してその仕組みをお伝えしました。これを知っておけばあなたの大事な人生時間(富と成功を作る為の資産)を簡単には余計な情報に奪われなくなります。
またビジネスでこの手法を利用する事も出来るわけですが、そんな時は過去の成功例をしっかり勉強し、多くの人にメリットのあるやり方を真似て下さいね。例えばルーマニアチョコレート「ROM」の炎上商法は良い過去例かと思います。
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