作業服の「ワークマン」が始めた新業態に若い女性も殺到する理由

2018.09.25
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ワークマンプラス外観
 

幹線道路沿いでよく見かける、主に工事関係者や作業員向けの衣服を販売している専門ショップ「ワークマン」。そのワークマンが開業した、アウトドアウェア専門の新業態「ワークマンプラス」1号店(東京・立川)がいま注目を浴びています。なぜ、作業服の大手ショップが、一般人向けのアウトドアウェアを置く専門店を始めたのでしょうか? フリー・エディター&ライターでビジネス分野のジャーナリストとして活躍中の長浜淳之介さんが、現場に直接足を運んで取材を重ね、その人気ぶりと理由について詳しく分析しています。

プロフィール:長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)、『バカ売れ法則大全』(SBクリエイティブ、行列研究所名儀)など。

作業服の「ワークマン」が開店した、新業態「ワークマンプラス」は何が違うのか?

作業服最大手「ワークマン」の新業態アウトドアウェア専門店にチャレンジした東京・立川市の「ワークマンプラス1号店が好調なスタートを切っている。

「ワークマンプラス」は9月5日、多摩都市モノレール・立飛(たちひ)駅に直結するショッピングセンター「ららぽーと立川立飛3階にオープンし、初日はレジ通過で700人ほどが来店。初日の売上は260万円で、通常のワークマン店舗の初日の約1.9倍と倍増に近く、坪あたりの売上高だと約3倍になったという。

ワークマンプラス店内

ワークマンプラス店内

「店頭でアンケートを実施したところ、お客様の4割から5割がワークマンの店に初めて来た人で、想像した以上に新しいお客様がいらっしゃっている」(ワークマン新業態開発部・鈴木俊輔マネジャー)と、同社では大きな手応えを感じている。

年間売上目標の1億2000万円に向け、視界は良好だ。なお、通常のワークマンの平均的な売上は1店舗あたり1億円強となっており、決して無理な目標設定ではない。オープンから2週間を経過して、顧客単価は約3000円。来店者は、近隣の立川市、国分寺市、東久留米市からが多く、交通手段は車とモノレールで9割を占める。既にリピーターも付いてきているそうだ。

ワークマンプラスの案内板

ワークマンプラスの案内板

顧客の男女比は男性55%に対して女性45%通常のワークマン」では男性80%に対して、女性は20%ほどにすぎないので、女性客の比率が非常に高くなっている。また、通常の店では中高年が中心であり、あまり見かけなかった20代の顧客が多く来店していて、同社では顧客層の広がりに喜んでいる。

「作業服」が「アウトドア」に使える。気づいたのはネットユーザーたち

作業服とアウトドアウェア。一見無関係に見えるが、ここ数年SNSなどを通じて、ワークマンの商品が釣りや登山ランニングバイクを乗る時に使えると評判になっていた。

ユーチューバーも、体を張って検証する動画を続々とアップしており、例を挙げると「日豪釣りチャンネル」(18年2月6日公開)では氷点下30℃の厳寒のカナダにわざわざ旅行して、ロッキー山脈・バンフ国立公園の山の上でも、ワークマンの防寒着に保温効果があったと報告。「霞ブラザーズ」(18年6月22日公開)でも、ワークマンのレインスーツを着用して、ガーデニング用のホースにストレートのノズルを取り付けた激しい勢いの水を浴びても、撥水機能により体の中が濡れない防水効果が確認されている。

ワークマンプラス」では、ワークマンの商品群のうちで、アウトドアに対応できる「フィールドコア」、「ファインドアウト」、「イージスの3ブランドに特化して展開している。

これら3ブランドは、17年3月期に30億円、18年3月期には60億円に達しており、19年には115億円を計画。倍々ゲームで伸びている。

元々作業服なので安価で動きやすく確かな高機能を有し、街で着ても違和感がないデザイン性を持ち合わせている。これが「ワークマンプラス」の商品が人気の理由である。

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