客に媚びない。日本や台湾の若手らが炙り出す、10年後の自国の姿

 

映画は、新聞や出版と同様にメディア関係の斜陽産業のひとつです。私もかつて、プロデューサーや監督などの映画関係者と手を組んでビジネスをしたことがありましたが、やはり大変でした。映画を製作しても、10本に1本、あるいは100本に1本ヒットすればいいほうで、ヒット作が製作会社の明暗を分けます。

映画の製作費は億単位の資金を必要としますので、やはり資金問題は切実です。もちろん、最近日本でヒットした『カメラを止めるな』のような低予算の映画もありますが、そうした映画がヒットするのはそれこそ万にひとつの可能性です。

先進国の映画市場は頭打ちです。ハリウッドが中国市場を狙って映画を製作しているという話が出るのはそのためで、映画市場に活況を呈しているのは中国やインドの新興国です。韓流も流行がひと段落して、今は農閑期といった感じでしょうか。さらに、ネットの普及によってテレビドラマや映画がいつでもどこでも見られるようになりました。そのため、従来の「視聴率」を人気のバロメーターにすることが難しくなってきています。

産業界を見渡すと、次はAI業界が主流になってきています。これほど時代の変化が速いと、次の世代に、いったい何をやらせれば戸惑っている教師や保護者も少なくないでしょう。映画をはじめ、いかなる産業も観客、視聴者、消費者といった買い手が影響力を有する時代です。そのため、買い手が喜ぶようなコンテンツや商品が市場に溢れているのです。映画もしかりです。そんな産業構造の中において、この『十年』という作品は、創り手の意思を感じさせるものだと思います。

image by: 十年 Ten Years International Project - Home | Facebook

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2018年11月6日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込648円)。

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2018年10月配信分

  • 中華社会とジェンダー問題/日本で歪められる台湾のニュース(10/31)
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2018年9月配信分

  • 欧州はようやく中国の異常性に気づき始めた/台湾人外交官を死に追い込んだ中国のフェイクニュースの実態(9/25)
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2018年8月配信分

  • 「台湾製」表記を許さない中国でも避ける「中国製」/絶望的な中国の学生デモの現状(8/28)
  • 中国の妨害に屈せず「日本精神」で通じ合う台湾とパラオ/歴史的に監視大国だった中国が監視カメラとAIで行き着く先(8/21)
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  • 【終戦記念日にあわせてメルマガ発行日変更のお知らせ】(8/14)
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2018年7月配信分

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  • 日台の絆を悪用して台湾人になりすます中国人/アフリカしか相手にしなくなった一帯一路(7/24)
  • ついに中国で反・習近平の狼煙が上がった/中国に対して「Think different」できないアップル(7/17)
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2018年6月配信分

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