NY在住日本人社長が「もう日本に住めない」と思った車内注意書き

 

そんなに30分待たされるのが、苦痛なのか。それに30分前に入場したところで、何もすることないだろう。どうせ、顔見知りの記者たちと、内輪ウケのダベリをするだけだろう。(それ、30分待ちながら、外でやんなよ)なにより、まず、主催者サイド、謝りすぎだ。

今回に限らず、「権利がある側の偉そうな態度」は日本の特徴かな、とちょっとだけ思ってしまいます。ファミレスの客のウエイトレスに対する態度を見ても、それは明らかです。それもこれも、「権利がない方(サービスを提供する方)の、必要以上に卑屈な態度」が原因なのかとすら思ってしまいます。ニューヨークでは、接客する方が、なんなら、エラそうだよ。それはそれで大問題だけど。

で、30分が経過し、入場ゲートが開きました。一般客と同時に入場。どちらにしても、試合開始までは90分以上あります。

「それでは記者のみなさまは、こちらの線に一列になってお待ちくださーい!」と掛け声とともに、手書きで「プレス」と書かれたコピー用紙を持ったスタッフが手をあげます。…?一列に?まだ入場できないの?線に沿って待つ?何か意味があるのだろうか。そのまま、また30分。結果、後になってわかりましたが、意味はまったくありませんでした。

さっきの声を荒げていた古参の記者たちも、それに従い、きっれーいに、一列になって、ぴったり、線に沿って、大人しく待っています。え?ここでは怒らないの?

入場ゲートが開かず、外で30分待たされたのは、なにかしら理由があったはずです。でも、この幼稚園の登園状態の直線に並んで待たされるのは、特に理由も見当たりません。ロビー外からロビー中に入るのに、一列になって待つ必要はない。もし、まだロビーが解放してないなら、そのあたりで好きにして待ちます。

結局、そこに意味や理由があるかないかは、重要ではないらしい。それよりも、当初メールに書かれていたことと、違うことが起こった方が「怒る」権利をゲットできた、と思っている。

メールに書かれていない、その場の指示は、特に何も考えずに、従っちゃうのね。アメリカ暮らしのアメリカかぶれのKYの僕には、ちょっと考えられないことでした。

「ねえ、この一列で線に沿って待たされてるの、意味あるの?まだロビーには入れないなら、そのあたりで好きにして待ってるよ」そう云うと、スタッフのお兄ちゃんは、はっきりと、堂々と、悪びれることなく、こう答えました。「あ、そういう決まり、というか、そういうことになってますので、申し訳ございません」。そういうことに決めたのは誰?思わず笑いそうになりながら、突っ込もうと思いましたが、やめときました。郷に入れば郷に従え。

その様子を見ていた例のベテラン記者が「ねぇ、そうでしょ!」みたいな同意を求める顔をしてきたので、心の中で、「ちがう、ちがう、おっさんとオレは180度違うことで納得してないから、一緒にするな」と念じました。

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