最後に、わかりにくい単語を説明し直すのも、語彙力の一部だと思います。
外来語、専門用語、造語・流行語、仲間内だけで使う言葉など、一般に通用しにくい言葉を、どうしても使ってしまいがち、という人は、まずその言葉が、相手に理解してもらえるかに、気を配る必要があります。
そのうえで、どうしても慣れで使ってしまう、あるいは、人が知らなそうな言葉を、演出としてあえて言ってみる、ような場合。その外来語なり専門用語を、もう一度別の言葉で説明し直すのです。
例えば、「サブスクリプション…一定期間利用できる権利を売る方法で…」もしくは逆に「一定期間権利を売る、いわゆるサブスクリプションで…」のような言い方ですね。
話し手には、聞き手との共通認識を探りながら話すことが求められるものですが、このような説明のし直し、付け加えは、話の前提となる共通認識を、話しながら作れてしまうという利点があります。
上述の例でいえば、聴衆に向かって説明しているとき、サブスクリプションという言葉が全員に通用するかどうか、わからないぐらいのレベルだとしましょう。
そういう時に、話の前提、土俵づくりとして、その言葉の意味説明まで最初にくっつけてしまうことで、そのあとはもう、相手は知っているという前提で、話ができちゃうわけですね。おそらく、こういう話し方ができる人が、聞き手にとっては、語彙力がある、なんていう印象になるのだと思います。
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