NYで新聞社を成功させた日本人社長が語る「ホントに必要な情報」

 

押さえるべきは世界経済の潮流より給与明細の細部?

3つ目の理由は、本当に大切な生活に直結するニュースは、心配しなくても、今の情報過多な時代、勝手に向こうから入ってくるよ、ということです。知らなかったことも、知らなくても生活に支障ないから、いままで知らなかったんだ、くらいに思ってください。現代を普通に生活していて、それでも耳に入ってこなかった情報は、その程度のものなんです。例えば、新型コロナ。日頃、新聞を読まない人でも知らない人はおそらくほとんどいない。「そろそろ東京オリンピックが始まるね~」とワクワクしている人は今の日本国でほぼいないはずです。いたら、それはそれで逆に貴重なので、そのままにしてあげてください。

以上の理由から、特別好きでないなら、特別興味がないなら、特別今現在の仕事に直結していなければ「世間のトレンドに敏感にならなければ!」という強迫観念だけで、日々の貴重な時間、日経新聞を隅から隅まで読む必要はありません。アマゾンで、話題のベストセラーのビジネス系新刊を買わないと成功しない!なんて思い込む必要はまったくありません。

で、ここから本題。それでも、必要な情報はあります。どうせ、情報を仕入れるなら、まずは自身の生活に、もっというなら、人生に必要な情報こそ、優先的に触れるようにするべきです。

ここからは僕個人の偏見になりますが(今までも十分すぎるほど、偏見な意見を書き綴ってきたけれど)、まず、おすすめとして、真っ先に押さえておくべき、情報、勉強は「ファイナンス」と「ヘルス」だと思います。別に、カッコよく横文字で言わなくていいや、つまり「資産」と「健康」です。

おいおい、いきなり「資産」って、ついさっきまで「経済」や「金融」の業界の流れをあえて自分から求めなくていいと言ったばかりじゃないか、とツッこまれそうなので、先に言っておきますが、世の中の経済の動向や、トレンドな金融商品の情報のことを言っているわけではありません。そんな情報は入れなくていい。

ここで言う「資産」は、あくまで「資産」。現在、自分の所有するアセットのことです。今現在、貯金はいくらあるのか、不動産は、証券は、現金は、逆にローン残りは、借金は、クレジットカードの返済額は、といった家計のことです。自身の純資産。経営者なら、会社の財務表。バランスシート、損益分岐表。主婦であれば家計。ご主人がこの先いくら稼いで、子供の教育費にいくらかかるか、予想のレベルでいいので、生涯収支表。

サラリーマンであれば、少なくとも給与明細の項目はチェックしてください。給与明細の細かい項目まで理解していないにも関わらず、経済のトレンドばかりを追いかけて、この先、こんなビジネスがおいしい!とか、世間に注目を浴びているのは古民家カフェだ、とか、シンガポールドルは持っておいた方がいいよ、とか、やっぱこれからはFXっしょ!とか言うのは、本末転倒です。で、そういうビジネスマンは意外に多い。

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