京大教授が猛批判。緊急事態宣言の延長で「重症患者が逆に増える」不条理

 

以上いかがでしょうか?少々ややこしい話しもありましたので、なかなか一般の方にはご理解頂きづらいことなのですが、本メルマガの読者ならなんとかお読み頂けるのではないかと思い、少々詳しく解説さし上げた次第です。

いずれにしても、西浦・尾身等、専門家達はこの程度の事分からない筈がないのです。というか彼等は朝から晩まで、こんな話しを何十年もやってきたのですから、この程度の事が分からなければ完全なるバカとしか言いようがありませんから、一応どっかの大学でてるんだから、この程度のことは分かって当然なのです。

で、以上を纏めると、こうなります。

1.緊急事態の延長は、医療崩壊を回避するっていうのが最大の目的の筈だが、東京はじめとした、病床に余裕がある地域ではそもそも医療崩壊リスクがないから必要ないのに、やっちゃった。

2.大阪を中心とした医療崩壊がヤバイ地域でも、そろそろピークアウトして、そのうち重症病床も空きが出てくる見通しが明らかになりつつあるので、今更、緊急事態を延長したところで、間に合わない。だって、今延長しても、それが重症者数に関係してくるのは5-6週間後で、その間に、病床に余裕がでてくることがほぼ明らかになりつつあるから。だから、今更、「延長宣言だ~」なんていったって、医療崩壊を緩和刷ることに何の貢献もしない。医療崩壊回避にとって、単なる無駄な宣言延長なわけです。

3.っていうか、今の緊急事態宣言をいくらやっても、高齢者のクラスター対策はほとんど何もやってないから、重症者はほとんど減らない。タダ単に、若者の行動が抑制され、飲食店が倒産し、失業が増えて、挙げ句に自殺が増えるだけ。単なる政治的パフォーマンス以上の何ものでもない、単なる無駄な宣言延長だって言わざるをえません。

4.っていうかさらに言うと、今の緊急事態宣言やったって、重症者が減らないどころか、若年層の感染者数だってさして減ってない。無駄中の無駄な対策が、今の政府の緊急事態宣言だ、ってことが明白になってるわけです。

…ということで、あらゆる角度から考えて、今の政府の緊急事態宣言の延長なんて、な~~~~~んの意味も無いどころか、害悪しかない最悪中の最悪の感染症対策なのです。

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京都大学大学院・工学研究科・都市社会工学専攻教授、京都大学レジリエンス実践ユニット長。1968年生。京都大学卒業後、スウェーデンイエテボリ大学心理学科客員研究員,東京工業大学教授等を経て現職。2012年から2018年まで内閣官房参与。専門は、国土計画・経済政策等の公共政策論.文部科学大臣表彰、日本学術振興会賞等、受賞多数。著書「プライマリーバランス亡国論」「国土学」「凡庸という悪魔」「大衆社会の処方箋」等多数。テレビ、新聞、雑誌等で言論・執筆活動を展開。MXテレビ「東京ホンマもん教室」、朝日放送「正義のミカタ」、関西テレビ「報道ランナー」、KBS京都「藤井聡のあるがままラジオ」等のレギュラー解説者。2018年より表現者クライテリオン編集長。

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【著者】 藤井聡 【月額】 ¥880/月(税込) 【発行周期】 毎週 土曜日

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