年金受給資格のなかった人が年金を貰えるようになる「特例」とは?

 

さて、この男性は厚年期間が276ヶ月と16ヶ月で全体として296ヶ月なので、300ヶ月は満たしてはいなくとも特例として厚年期間が23年になったので25年に足りなくても年金の受給権が発生しました。

もしこの男性が死亡した時は、主に妻が遺族厚生年金を請求するでしょう。

その時に遺族厚生年金が貰えるのか。

そりゃあ貰えるでしょうと思われたかもしれませんが、老齢厚生年金の受給者が死亡した場合は全体で25年以上の記録が無いといけません(平成29年8月以降10年に短縮されてはいますが、遺族厚生年金は全体で25年が必要)。

ところがこの男性のように厚生年金の期間短縮で23年で年金受給資格が発生する人が死亡した場合は、25年以上の記録がある人が死亡した時と同じく遺族厚生年金が発生する。

現在は10年で年金が貰えますが、生年月日によっては以前あった特例に気を付けておく必要があります。
特に今回は昭和31年4月1日以前の人はちょっと気にしていたほうがいいですね^^

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佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
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