なぜ、年金制度や介護保険はここまで欠かせないものになったのか

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介護保険が出来た事で個人の負担が軽減した

個人個人の肉体的負担が軽減されていったと言えば、介護保険なんかもそうですね。

介護保険は2000年に導入されたばかりのまだ新しい社会保険です。

40歳以上の人はサラリーマンであれば給料から天引きされたり、自営業などの人は国民健康保険と一緒に支払う事になっています。

ちなみに65歳以上の人は年金から天引きされます。

介護保険料も忌み嫌われる事が多いですよね。特に高齢化率が一層高めな地方では高負担の傾向があります。

若い人にとっては介護なんてまだ考える必要ない年なのに、なんで支払わなければならないの!?と^^;

それにすでに介護を受けている高齢者の人の中には、過去に介護保険料を支払った事が無い人もたくさんいるわけで、そうなると保険料支払ってなかったのに介護保険が使えてズルい…と考えるのでしょうか。

もちろんそれは短絡的な考えであり、介護保険がある事で多くの若い人の負担が昔より減った事で助かっている事は事実です。

介護というのは主にその家庭で私的に行われるものであり、しかも多くがお嫁さんがやるケースが多いものでした。

お嫁さんが介護の多くをやっていたので、それはそれはとんでもない重労働をこなし続けていたと思います。

お嫁さんに多くの負担がかかっていて、自分のやりたい事を犠牲にして介護に付きっきりにならなければいけませんでした。

介護地獄と呼ばれる事もあり、非常に負担が大きいものでした(もちろん現在も介護は非常に大変なもの)。

ところが介護保険が始まり、在宅サービスとか施設サービス、地域で密着したサービスなど社会的に支え合うようになっていヘルパーさんがやってくれたりとかですね。

昔はお嫁さんがほぼ一人でやっていたのが、なんとか介護保険により分散されていったわけです。

特に少子化が進み、高齢化が進む時代において、家庭内の人だけで介護を行うのはまさに共倒れしてしまいます。

昔は子供は4~5人とか多い人は10人いたという家庭もあったでしょうが、現代は子供は多くても2人…か1人のみという夫婦も多くなってしまい、子1人にかかる負担が大きすぎるわけです。

子供が居ないもしくは近くに住んでいないとなると、高齢者が高齢者の配偶者を介護するという老老介護のケースも出てきました。

介護保険料なんて「今の」自分に関係ないお金を支払いたくないなあ…と思ってしまうかもしれませんが、介護保険がある事である程度介護の負担を分散し、自分一人で負担を抱え込むという苦しみを分担してもらってるともいえます。

このように、昔は各家庭内でやっていた事が、時代の変化(核家族化や少子高齢化)により社会的にやるように変化していったという事ですね。

結局、社会保険が無ければ自分自身でやるしかないし、自分自身がやれないなら社会全体でやるしかない。
そのための年金であり介護保険などの社会保険なのであります。

ちょっと前置きの話が長くなりましたが、年金事例と少し介護保険の徴収を考えてみましょう。
(メルマガ『事例と仕組みから学ぶ公的年金講座』2022年6月15日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
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