なぜフルネームで呼ぶ?病院の「患者呼び出しシステム」が抱える問題点

 

今後の確認方法あれこれ

かと言って配慮を優先するがあまり個人を取り違えを起こしてしまっては元も子もありません。今後はどうやるのがよりマシなのでしょうか(一番良い!はちょっと無理なので「マシ」という表現にならざるを得ませんが)。

例えば外来であれば受付番号でお呼びするのも一つの手だと思います。個人名はアナウンスされないし、番号なら比較的聞き間違いも起こしにくいでしょう。

ただ以前これを実施している病院に「人を番号で呼ぶな」と怒りを爆発させた方(騒動後自死されており詳細は伏せます)もおられたので、人によっては番号での呼び出しも不愉快なことなのかも知れません。正直100人いたら100人を納得させる方法はこの世にはありません。

しかし諦めて解決策を講じないのも意味がないですし、自分が開業した場合どうしたいか?を最後に語って終わろうと思います。

当科の特徴として、まだまだ周囲の人に精神科の受診を隠したい人は多いと思います。また心が疲弊している中、呼び出しはまだかまだかと構え続けるのも疲れてしまうんじゃないかと。で、今大概の人が持っているスマホへの通知で呼び出しできないかなぁと色々考えています。完全にスマホだけで完結することは難しそうなんですけれど、受付した後にどうにかスマホと受付番号を連携させて、順番の一人手前くらいで「次のお呼び出しです。○番でお呼び致しますのでご準備をお願いいたします」とかを画面に表示させられたら少しは精神的な負担が減らんかなぁと思ったりしております。

こうやってあーだこーだ考え続けることに意義があると思いますし、今後も現状に甘んじず今年も臨床とメルマガを頑張ります。最後までお読み頂きありがとうございました!次回は途中で軽く触れていた「研修医、専攻医、指導医、専門医ってなんぞ?」です。

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文系から理転して医学部へ、医者になってからも内科医から精神科医へ転身を繰り返している落ち着きのないADHD当事者、依存症家族、AC当事者、毒親育ちのノンバイナリー(無性)。持ち前の衝動性で書籍を書いたりしながら常勤医として奮闘中のバクが、世間の目がまだまだ偏見に満ちている精神科領域について医療者目線と当事者目線で語ったり雑談したりします。その他産業医目線での復職についてや、DPAT(災害派遣精神医療チーム)の話、表ではいいにくいジェンダー問題や発達障害についての赤裸々なお話を不定期にお届け予定です。

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