なぜ、遺族年金は男女で貰えるケースにここまで差が生まれたのか?

 

その後、17歳の子が18歳年度末を迎えると228,700円減って1,105,994円になり、一番下の子が18歳年度末(令和8年3月とします)を迎えると遺族基礎年金は消滅し遺族厚生年金82,294のみとなりますが、令和8年4月分からA夫さんが60歳になる令和10年6月まで遺族厚生年金が全額停止となります(消滅ではなく停止)。

令和10年6月の翌月から65歳到達月分までまた遺族厚生年金が再開して支払われます。

なお、A夫さんの生年月日だと65歳前からは通常では老齢の年金が受給できない人なので、65歳までは遺族厚生年金を受給し続ける事になるでしょう。ただし65歳からの老齢の年金を繰上げしたり、障害年金などの他の年金が発生すると、遺族厚年との選択になります。

65歳になるとA夫さん自身の老齢厚生年金と老齢基礎年金が発生しますが、この時はA夫さんの老齢厚生年金よりも遺族厚生年金が多ければ差額が遺族厚生年金として受給できますが、老齢厚生年金が多い場合は遺族厚生年金を貰う余地はありません。

例えばですがA夫さんの老厚が5万円なら遺族厚年82,294円から引いて、遺族厚年32,294円の支給となります。A夫さんの記録を見たらなかなか厚年期間があるので、遺族厚生年金は全額停止になりそうですね――(メルマガ『事例と仕組みから学ぶ公的年金講座』2023年9月20日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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