「もしトラ」シナリオは新たな展開へ
軍事外交に戻りますと、イスラエル=ガザ問題も、南部国境の問題もバイデンからは「まともな説明」がありません。
「ガザはハマスのテロリストを懲罰して無害化するだけで、二国体制合意は守らせる」とか「南部に来ているのは難民候補であり、審査は厳格化するが人道措置を全廃はしない」という原則論すら、ハッキリ国民に説明しないのは、間違っています。
このままでは、ガザ問題ではダラダラと民主党左派の離反を招きますし、南部国境問題では共和党サイドのやりたい放題になっていきます。
その南部国境では、実は議会上院である緊急予算が可決しています。それは、
「ウクライナ支援、イスラエル支援、インド太平洋安保強化(台湾支援)、南部国境の厳格化(閉めないが難民申請厳格化)」
というセットでの予算です。この扱いは、下院に回っており、特に下院共和党の右派は猛反発しており、今週の政局の目玉となっています。この問題については、あまりに複雑なので次号以降にその後の進展も含めてお伝えしたいと思います――
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