元国税が本音で語る「新NISA」のお得度と危険度。森永卓郎氏の警告を個人投資家はどう受け止めるべき?

 

成長投資枠なら「金ETF」などによるリスクヘッジも可能

が、新NISAには、ほかにも特徴があります。新NISAには、「つみたて投資枠」のほかに「成長投資枠」というものがあり、これは「つみたて投資枠」の2倍の年間240万円となっています。

そして、この「成長投資枠」というのは、投資する株式や投資信託などを、自分で自由に選ぶことができます(一部の高リスクな金融商品を除いて)。

投資信託の商品の中には、企業に投資するのではなく「金」や「プラチナ」に投資するという商品もあります。そういう金融商品を新NISAで購入すれば、金やプラチナを購入するのと同じようなリスクヘッジが可能なのです。

また投資信託の商品の中には、「株価が下降したときに値が上がる」というような、逆張りの商品もあります。こういう商品を購入しておけば、森永氏が言うような「世界経済が失速したとき」のリスクヘッジにもなるわけです。

つまり新NISAは、森永卓郎氏の予測通りに「世界規模でのバブルの崩壊」が起きたとして、その対策としての利用もできるのです。

資産運用で「無税」は大きなメリット

新NISAは、その仕組みだけを見れば、売買益や配当金に税金が課せられないのだから、普通に投資をするよりは、有利な面が大きいと言えます。

新NISAを安易に推奨する国や金融機関のいう事を鵜呑みにするのではなく、金融投資には大きなリスクがあることや、森永氏の言うように今後、世界規模のバブル崩壊が起こる可能性もあることは、念頭に置いておくべきでしょう。

が、自分の資産を守るリスクヘッジの方法として、新NISAを排除すべきではないと筆者は思います。つまりは、特徴をよく理解した上で、有利な部分に関しては「賢く使うべき」だということです――(大村大次郎氏のメルマガでは、この記事の続きとして、やっぱり気になる「株価上昇は続くか?」についても詳しく解説。初月無料のお試し購読で今すぐ受け取ることができます)

この記事の著者・大村大次郎さんのメルマガ

初月無料で読む

大村大次郎さんの最近の記事

初月無料購読ですぐ読める! 3月配信済みバックナンバー

※2024年3月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、3月分のメルマガがすべてすぐに届きます。
2024年3月配信分
  • 「新NISAは辞めた方がいいのか?」「株価上昇は続くか?」「財務省が肥大化した理由」(3/16)
  • 「副業して税金還付を受ける方法2」「税務署の申告相談所の賢い使い方」「税金の”在日特権”はあるのか?」(3/1)

いますぐ初月無料購読!

<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>

初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込330円)。

2024年2月配信分
  • 「副業して税金還付を受ける方法1」「ふさけるな!子育て支援金は二重取りだ!」「国税庁は政治家の裏金を徹底的に調べるべき」(2/16)
  • 「頂き女子りりちゃんの脱税」「脱税の世界史」「財務省の大罪3~なぜマルサは大企業に入らないのか」?(2/1)

2024年2月のバックナンバーを購入する

2024年1月配信分
  • 「サラリーマンのための還付申告講座」「税務相談室でウソを教えることもある」「財務省キャリア官僚の大罪2」(1/16)
  • 「風俗店で働いていた税務署員」「パーティー券裏金議員たちは脱税で逮捕されるか?」「財務省キャリア官僚の大罪1」(1/1)

2024年1月のバックナンバーを購入する

2023年12月配信分
  • 「温泉療養で税金を安くする」「スポーツジムで税金を安くする」「パーティー券裏金問題の真実1」(12/16)
  • 「退職、転職時の税金還付漏れに注意!」「消費税は世界最悪の税金」「筆者がコロナワクチンに最初から懐疑的だった理由」(12/1)

2023年12月のバックナンバーを購入する

image by: Shutterstock.com

大村大次郎この著者の記事一覧

元国税調査官で著書60冊以上の大村大次郎が、ギリギリまで節税する方法を伝授する有料メルマガ。自営業、経営者にオススメ。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 大村大次郎の本音で役に立つ税金情報 』

【著者】 大村大次郎 【月額】 初月無料!¥330(税込)/月 【発行周期】 毎月 1日・16日 発行予定

print
いま読まれてます

  • 元国税が本音で語る「新NISA」のお得度と危険度。森永卓郎氏の警告を個人投資家はどう受け止めるべき?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け