石丸伸二はなぜ都民のロマンをかき立てるのか?小池vs蓮舫の“古い都知事選”に挑戦する「 #東京を動かそう 」石丸現象の正体

 

泡沫候補ではない。石丸伸二氏を支援する「選挙の神様」

石丸氏は京都大を卒業、三菱UFJ銀行のアナリストをしていたが、参院選広島選挙区での大規模買収事件にからんで、故郷・安芸高田市の市長が辞任したのを知り、東京からUターン、無風と思われた市長選にチャレンジして2020年8月に初当選を果たした。

1期4年で市政を投げ出すのかという声もあるが、本人は「財政再建や小中学校の給食費無料化をやりとげた」と批判を一蹴する。地方都市の市長を経験したからこそ、少子高齢化のもとで過疎化が進む地方と、過密化によって住みにくさが増す東京のギャップが日本の抱える最大の問題であることを実感し、「東京を動かして、地方を変えたい」と立ち上がった。

選挙の本格的な準備は2週間ほど前からはじめた。選挙参謀はつい最近知り合った藤川晋之助氏だ。知る人ぞ知る選挙プランナー。小沢一郎氏に頼まれて旧民主党の選挙を手伝ったのをきっかけに、意気に感じれば党を超えて国会議員や首長らの選挙戦略を手がけてきた。17年からは東京維新の会の事務局長として維新の東京進出を牽引したが、現在は維新を離れ、国会近くに「藤川選挙戦略研究所」をかまえている。これまでの戦績は130勝13敗を誇る。

その藤川氏を口説いて陣営に引き入れたのはドトールコーヒーの名誉会長、鳥羽博道氏だ。とはいえ、鳥羽氏が石丸氏を知ったのは、YouTubeでありのままの言動を視聴したからにほかならない。感動のあまり石丸氏に手紙を送ったことから対面が実現。1回会っただけで、たちまち魅了されたらしい。

選対本部長の小田全宏氏もユニークな人物だ。実業家でもあり、人間学の教育者でもあり、富士山を世界遺産にする運動に功績があった一人でもある。小田氏もまたYouTubeで石丸氏の存在を知り、関心を抱いた。知人の紹介で1か月ほど前に初めて石丸氏と会い、選対本部長を引き受けた。

鳥羽氏、藤川氏、小田氏。3人を石丸氏に結びつけたのは利害関係でも地縁・血縁のたぐいでもない。ネット動画を見て石丸氏に心を動かされたのが全てのはじまりだった。

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