まずはYouTubeのシークレットモードで検索してみる。ネットで政治を動かすことも可能なタイミングで“最適な選択先”を見つける力の養い方

 

まずはシークレットモードから試してみる

YouTubeであれ、TikTokであれ、フィルターバブルという言い方をしますけれども、何か1個自分が好きっていうものを見るっていう行為をした時点で、「あなたこれ好きですよね」っていうものの周辺をおすすめしてしまうので。僕たちは、自分の嗜好性に合った1つ目の色眼鏡で世の中を見るようになっているので、これを対抗するために一番簡単なのは、アカウントを分けることなんですね。

アカウントを分けるのなんて、Googleのアカウントを複数持つだけですから、10分あれば簡単にできることなんですけれども、それもちょっとめんどくさいな、試してみようかっていう時は、匿名モードないしはシークレットモードってやつが今のYouTubeにはあるんですよね。

それは、YouTubeの右下の、自分のアカウントのロゴがついているところをクリックしていただいて、そこをクリックすると、右上に歯車が出るページがあって、名前の下のところに帽子に眼鏡をつけたアイコンの、シークレットモードっていうのがあるんで、これをオンにして、1回見てください。

そうすると、昔はこのシークレットモードになったら、万人受けする動画っていうのがバーって並んだんですけど、Googleはやめたんですよ。多分、フィルターバブルを減らすためなのか。そうすると1個目、なんでもいいから検索ワードを入れてくださいっていう風になってて、入れると、その動画が出て、そのあとクリックした傾向でどんどんおすすめされるようになるので。

最近僕がよくやってるのは、Twitter上で見て、こういう流れでワーッて言ってる人がいるんだなということであれば、例えば103万円の壁みたいなことを、このシークレットモードでYouTubeを検索すると、103万円の壁に関して議論してる動画が出て、そのいくつかをクリックすると、その103万円の壁に対して反対をしてる人たちにはこういう動画が見えてるんだなっていうことが深掘りできるようになるので。

なので、手っ取り早く、他の色眼鏡をかけてものを見るということにおいては、YouTubeのシークレットモードにしてみる。それで、他の色眼鏡をかけてる人が使っている言葉をTwitterで拾ってきて検索してみて、複数の色眼鏡で見ることによって、結果的に相対的にどの色眼鏡にも引っ張られないっていう訓練ができますよということでございます。

本当に、つながる未来っていうものが、ネットのつながりによって、いよいよ地方であれ国であれ、政治を動かすことができるっていうタイミングに入ってる中で、どのつながりを選択していくのかっていう力を少しずつ養っていくヒントになればです。

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image by: rafastockbr / Shutterstock.com

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IT批評家、藤原投資顧問 書生 1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。 マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタート。 NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援を経て、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業立ち上げに従事。 経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。 現職は14職目。シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡ぐカタリスト。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。

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