「侵入されるとしたらどこからか」を考える
この家の場合、侵入される恐れがあるのは、「玄関」「勝手口」「庭から1階窓」であった。二階のベランダに登るということも考えられるが、ご近所付き合いが多く、道路幅も広めで、見渡しが良いことを考慮すれば、まず1階からの侵入を考えればよいだろう。
「玄関」というとすぐに鍵穴をピッキングされるかもと考える人がいるが、テレビドラマや映画のように針金差したら開くような鍵は、まずない。一般家庭にある古いタイプの鍵でもピッキングで開けるには解除訓練を受けていないとすぐには開くことはないし、そもそも専用の道具が必要になる。
ただし、鍵自体は「ケースロックの型番」「ドアの開きと勝手」「ドア厚」が分かれば、ドライバー1本でシリンダー(鍵穴)の交換はできるもので、最近では交換方法を丁寧に動画で解説していたりするサイトもあるから、DIYのレベルで可能だ。
かなり上等な耐久性、耐ピッキング対策が施されているものでも、シリンダー自体は1万円もあれば購入できてしまうので、かなり割安にできる。
ただし、上記の通り、まずピッキングして強盗に入るような者は居ないし、宅配などに装って扉を住人に開けさせるケースが多いから、玄関の場合は、「カメラ付きのドアホン」の方が優先度は高い。通販でも安いものなら1万円前後、ホームセンターでも安売りなどの折、同様価格で入手できることがある。
しかし、これでは予算がオーバーしてしまうので、苦肉の策として、2,000円台で買えるwifi通信で監視ができるホーム防犯ネットワークカメラを、玄関の上の方に設置した。一般的な扉には数ミリの隙間があるから、そこから配線を通し、ありたっけの延長コードで玄関の外にカメラをつけたわけだ。
幸い玄関はポーチ上の屋根があり、壁の様子からほとんど雨に濡れないようであった。室内用のカメラは外気に弱く、防水加工もしていないから、雨が吹き付けるような場所だとすぐに壊れてしまう。
一方、この手のネットワークカメラは、真っ暗でも自動で赤外線照射して映像に残すことができる。
これで、ネットワークカメラを自宅に設置されているwifiに無線で接続し、お婆さんと孫のスマホに専用のアプリを入れて、カメラを登録すれば、ネットが繋がっている限り、どこでもカメラの映像をオンタイムでいることができるし、警報設定にすれば、自動で録画ができる。
自動で録画がされると、アプリ上に警報マークがつく。強盗の中には室内で待ち伏せるもの者もいるから、留守中の異変に気がつけるようにしておくことも重要と言える。
百均で2枚1セットの「防犯カメラ設置済」のステッカーを買って、それを門扉に貼り付けておく。
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