国民・玉木さん、れいわ・山本さん、参政・神谷さんへ。「消費税を減税する」という貴殿方の決意に嘘はありませんか?口だけ自分だけの惨状に失望しています(作家・元国税調査官 大村大次郎)

20250522-omura_eye (1)
 

元国税調査官の大村大次郎氏が、「消費税減税」を訴える野党が参院選を前に一致団結することの大切さを今一度訴える。大村氏はこれまで、野党第一党の立憲民主党が好んで用いる「財源はどうする?」の詭弁や、国民民主・れいわ新選組両党が流した「食料品を税率ゼロにすると飲食店の負担が増える」のデマを批判してきた(関連記事1関連記事2)。いずれも「なぜ消費税減税勢力は結集できないのか?」という憤りと失望によるものだ。そんな大村氏が今回問うのは「あなた方には本気で消費税を減税する気持ちがあるのですか?」。減税派同士がこのまま醜い争いを続けるなら、国民が彼らに何かを期待することは金輪際なくなるだろう、と大村氏は憂慮する。(メルマガ『元国税調査官・大村大次郎の「本音で役に立つ税金情報“特別版”」』2025/5/16号より一部抜粋、再構成)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

「消費税を減税する気がまったく感じられない」野党の体たらく

野党がこぞって消費税の減税を主張しはじめ、自民党内でもかなりの人数が消費税の減税を求めています。これだけの国会議員が「消費税の減税」を主張しているのだから、数の論理で言っても十分に可能なことです。

が、非常に非常に残念なことに、消費税減税派の方々はどうしてもまとまりません。「自分が自分が」の方ばかりで、「本当は消費税を減税する気がないのではないか?」としか言いようがありません。

山本太郎さん、玉木雄一郎さん、野田佳彦さん、高市早苗さん、吉村洋文さん、そこのところどうなんですか?あなた方は本気で消費税を減税する気持ちがあるんですか?

立憲民主党が「食料品の税率ゼロ」の方針を決めたとき、国民民主党やれいわ新選組などは、「飲食店が打撃を受ける」などと言って批判しました。後から確認したところ、参政党も同様の批判をしていたようです。

この件については、前回も反論を述べさせていただいたのですが、まだ言い足りないことがあるので、今回も少し捕捉させてください。

【前回】玉木雄一郎氏や山本太郎氏に「消費税」を語る資格なし。「食料品を税率ゼロにすると飲食店の負担が増える」というデマに関する注意喚起(作家・元国税調査官 大村大次郎)

国民民主党、れいわ新選組、参政党などが主張する「食料品の税率をゼロにすると飲食店が打撃を受ける」というのはデタラメであることを前回の記事で述べさせていただきました。

彼らの主張は、立憲民主党が後発で消費税の減税を打ち出してきたのが気に食わないだけであり「反対のための反対」でしかないということです。

玉木さん、山本さん、神谷さん。茶番はもう止めましょう

彼らがいかにいい加減なことを言っているのか、わかりやすい証左を挙げたいと思います。そもそも彼らは、飲食業界のことなど普段は何も気にかけていないのです。

というのも、昨今、飲食業界は大不況となっています。飲食店の数は2023年7月の調査では前年比9.1%も減っているのです(飲食店舗情報サービス『ReCount(R)』のデータより)。一つの業界で前年より9.1%も店の数が減っているというのは大変なことです。

特に和風居酒屋や純喫茶などの個人飲食店の減少が激しくなっています。その理由としては、人件費、材料費の高騰やコロナ禍の政府の無利子貸付金の返還が始まったことなどが挙げられます。

が、飲食業界がこれほど大不況、大危機を迎えているのに、それに対して、れいわ新選組や国民民主党が救済に乗り出そうとしたような形跡は一切ありません。

山本太郎氏も玉木雄一郎氏も、昨今、飲食業界が危機的状況にあることさえ、まったく知らなかったのでしょう。

飲食業界にまったく関心のなかった彼らですが、立憲民主党が食料品の消費税率をゼロにするという提議をしたのが、どうにも気に食わず、どうにかして攻撃する材料がないか検討し、

あ、そうだ!食料品の税率をゼロにすれば、飲食業界が打撃を受けるはず
それをネタにして立憲民主党を攻撃すればいいや

と思いついたのでしょう。

だから、これまでまったく心配も懸念もしてなかった飲食業界の人たちの生活を、急に心配するようなフリをしはじめたわけです。

まあ、茶番にもほどがあるということです。玉木さん、山本さん、神谷さん、ぜひぜひ、このみっともない茶番について説明をしてください。(次ページに続く)

print
いま読まれてます

  • 国民・玉木さん、れいわ・山本さん、参政・神谷さんへ。「消費税を減税する」という貴殿方の決意に嘘はありませんか?口だけ自分だけの惨状に失望しています(作家・元国税調査官 大村大次郎)
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け