夫が急死したら年金は何年もらえる?令和10年度から激変する遺族厚生年金の新ルールと死亡加算の正体

 

5年間の有期年金の場合の遺族厚生年金

◯昭和60年8月2日生まれのA夫さん(令和8年に41歳になる人)

・1度マスターしてしまうと便利!(令和8年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法。 https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12952308425.html

・絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和8年版)。 https://ameblo.jp/mattsu47/entry-12953285949.html

20歳になる平成17年8月から平成20年3月までの32ヶ月間は学生だったので、学生納付特例免除による国民年金保険料全額免除をしていました。 この間は老齢基礎年金には反映しません。

平成20年4月から令和10年10月31日までの246ヶ月間は厚生年金に加入していました。 なお、この間の平均標準報酬額は56万円とします。

また、婚姻期間は平成25年6月から令和10年10月31日までの185ヶ月とします。 この婚姻期間中にA夫さんが稼いできた給与(標準報酬月額や標準賞与額)は9900万円とします。 妻はこの間は国民年金第1号被保険者期間とします(自由業をやっていた)。

ところがA夫さんは10月31日をもって厚生年金加入中に病気により急死してしまいました。 厚生年金期間は死亡日の翌日の属する月の前月まで数えるので、10月までが厚生年金期間となります。

さて、A夫さんは厚生年金加入中に死亡しましたが遺族に遺族年金は支給されるのでしょうか。

まず残された遺族は妻(平成2年3月生まれの令和10年時点で38歳の人。年間収入は400万円とします)、子はなしとします。 死亡時点で生計を同じくしていた遺族は妻のみ。

なお、一般的な遺族年金の場合は生計維持関係を見るために「遺族の収入が850万円未満であること、または所得が655.5万円未満であること」というのがありましたが、5年間の有期年金ではこの収入の部分は見ません。

あくまで、死亡時点で同居(生計を同じくしていた)という部分だけ見ます。

次にA夫さんの死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間がある場合はその3分の1を超える未納があってはいけません。 これを保険料納付要件といいますが、過去の記録を見ると未納自体がないので大丈夫です。

よって、A夫さんの妻には遺族厚生年金が支給されます。

・令和10年10月31日発生の遺族厚生年金→56万円×5.481÷1000×300ヶ月(最低保障月数)÷4×3+有期加算56万円×5.481÷1000×300ヶ月÷4×1(有期加算という。これが新しく創設。よって遺族厚生年金が4分の3ではなく1まるまる貰える事になる)=920,808円(月額76,734円)

この遺族厚生年金は本来なら終身支給となっていましたが、令和10年4月1日以降に新たに発生する遺族厚生年金からは5年間の有期年金になります。

この5年間の間に生活を立て直してねという意味で、5年間の有期年金となりました。

期間としては、令和10年11月から令和15年10月分までの支給となります。

こうすると、ああ…遺族厚生年金は5年間だけか…と思ってしまいますが、5年を過ぎた後に一定の所得基準の人(大体、国民年金保険料免除基準に該当する人)は5年間を過ぎた後も支給が継続したりします。

継続給付は最大65歳まで続きます。

なお、この事例の妻は年収400万円もあるので、5年間の給付ののちに全額停止して、それが2年間継続すると遺族厚生年金は失権(消滅する)する事になります。

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