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元オウム上祐史浩が語る「宗教二世」山上被告の弱さと旧統一教会の欠陥。第二の麻原は生まれるか?【前編】=鈴木傾城

2022年7月、安倍元首相が凶弾に倒れて帰らぬ人となったが、容疑者・山上徹也の殺害動機には母や財産を統一教会に奪われたので、SNSでしきりに関係を示唆されていた安倍元首相が象徴として選ばれたという事実があった。

そして、この統一教会問題ならびにカルト問題がクローズアップされており、自民党の屋台骨すらも揺るがす問題となって今も激震が続いている。

こうした中、かつて日本を震撼させたカルト教団・オウム真理教の信者であり、袂を分かち、現在は脱麻原・反麻原派を主張する「ひかりの輪」という宗教団体の代表をしている上祐史浩は何を思っているのだろう?

先日、この上祐史浩氏にインタビューする機会を得た。上祐氏は何を思い、何を感じ、これから日本の宗教や未来はどうなっていくと考えているのか。以下、インタビューの一部始終を公開したい。(『 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 』)

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フルインベスト」を運営している。

上祐史浩は安倍暗殺をどう見たか。作家・鈴木傾城がインタビュー

「時代が変わった」宗教二世の犯行から元オウム信者が感じたこと

鈴木傾城(以下、鈴木):安倍元首相の暗殺の件ですが、この山上徹也容疑者って宗教二世じゃないですか。母親が洗脳されて財産を自ら寄付して、もうほぼ全額寄付するような形でやって、それを山上容疑者は止められなかった。それで恨みを持って、事件を起こしてしまった。そういうことなんですけども、こうした事件について、上祐さんはどういう考えをお持ちでしょうか。

上祐史浩氏(以下、上祐):私は、よく報道されていることに加えて、もう一つ、時代が変わったかなという印象を持ちました。

鈴木:時代が変わった?

上祐:はい。統一教会は1950年末ぐらいに日本に来て、1970年代ぐらいから批判され、1984年に文藝春秋や朝日ジャーナルで、1990年代にはオウム真理教や幸福の科学と共に批判され、その時は桜田淳子さんとか山崎浩子さんとかの合同結婚式が話題になりました。その時分から、いま批判されている問題、霊感商法や過剰献金は言われていたし、むしろその時分の方が今よりも過激だったと思います。しかし、今回の方がはるかに批判が激しい。

鈴木:そうですね。今回は元首相の命が失われるという前代未聞の事件でしたから、今までとはインパクトが違いましたね。

上祐:山上容疑者に関して言えば、彼が未成年の1990年代にお母さんが1億円以上献金して、その後5,000万円は教団に返金させたが、それから20年以上経って、容疑者が40を超えた年に、教団教祖ではなくて、安倍元総理を射殺したわけです。そのため、時間軸と関係軸の双方で違和感を感じました。

彼は、青年期に「お母さん」と「お金」を旧統一教会に取られたと感じたかもしれない。しかし、その後、成人後に20年間、教団とは関係なく、自分自身が職を転々とし、自分の人生を確立できなかった。その結果、自分の人生が歪んだのは、旧統一教会が悪いと考えて、犯行に及んだ。

これに関して、私には「自分は山上以上に厳しい家庭環境で、犯罪を犯さずに、自分の力で生きてきた。容疑者は甘えている」という怒りを寄せる人たちも少なくありませんでした。一方、「自分も似たように殺してやりたいと思った相手がいる。容疑者に同情する」と言う人もいる。こうした状況を考えると、今の時代、少し人間が弱くなった結果の出来事ではないのだろうかと思ったのです。

山上容疑者はメンタルが弱かった?

鈴木:なるほど。こういう考え方はどうですかね。山上容疑者はもうずっと教団を恨んでた、憎んでたと。財産を取られた、という一点で、もうその恨みがもうずっと募っていて、ずっと憎しみを抱くような環境で20年続いてきたと。その中で、もうやらなきゃいけないという、その思いが沸騰してそれでやってしまった……。

上祐:彼の心理としてはそうだと思います。しかし、客観的に見れば、山上家の場合は、旧統一教会だけが悪いというよりも、他にも問題があった家庭でもあります。母親の入信の前に、まず父親が妻子を捨てる形で自殺している。この父親はアル中でもあり、母親への暴力もあった。それから、母親は祖母を頼りにしていたが他界してしまった。元弁護士の叔父は「あの状況では容疑者の母親は何かにすがるしかなかったと思う」と述べ、容疑者と共に母親にも同情もしています。父親が自殺、母親は宗教、長男は病弱で自殺、容疑者自身も自殺未遂の経験者ですから、客観的に見て、家族全体のメンタルが弱いということはできると思います。

鈴木:上祐さんから見ると、山上容疑者のメンタルも弱いという印象を持っているということですね?

上祐:はい、青年期の恨みを成人後も20年引きずり、40を超えた大人になって射殺した。成人後、人間関係の問題のためか、職を転々とし、親のお金に頼らずに、自分の人生を確立できず、さらに教祖が射殺できないと見ると元総理を射殺した。これは明らかにメンタルが弱いし、歪んでいると私は思います。

なお、近年のメンタルの問題に関しては、宗教学者の弓山達也教授(大正大学)から、1990年代の新新宗教、オウム真理教・幸福の科学、その前からの統一教会といった、大きな教団には、最近の若者は馴染みにくい、適応しにくいと聞いたことがあります。

これは、そうした教団は危険だから敬遠しているという意味だけでなく、そうした組織の中の実践はかなり厳しく、それに適応できないそうです。だから、宗教的なものに抵抗がある人は、スピリチュアルと言って、自分個人で自由にやる方向に流れている。これだけが原因ではないでしょうが、現実、旧統一教会を含めて新興宗教に入る若者はどんどん減っている。

鈴木:なるほど。スピリチュアルは厳しい宗教についていけない者の受け皿だったわけですか。これもまたメンタルの弱さから来ているものだとは……。

上祐:社会全体の風潮を見ても、旧統一教会が日本進出してきた60年くらい前だと、「親がなくても子は育つ」とか、子どもの多い家庭なら、「義務教育が終わったら自分の力で稼いで生きろ」という時代だった。中卒は金の卵とも言われ、中卒の総理大臣も出た。「地震・雷・火事・親父」言い、親のDVは日常茶飯事で、体罰もあった。

こうした時代であれば、「なんで10代の時の話を20年30年も引きずって恨み続け、40の大人になって人を殺すか」という甘えを批判する声はもっと強かったのではないでしょうか。

近年は、現代的なリベラルな人権重視の価値観が広がっています。それ自体は、良くて正しいことだと思いますが、例えば、ゆとり教育のために学力が落ちてしまい、今見直しがなされている。このように、どんなことにもやはり裏表があり、この流れの裏に、困難の経験が少なくて、メンタルが弱くなった面もあるかなと。

戦争がなく平和で、個々人の人権を重視し、体罰・虐待・DV・各種のハラスメントを批判し、人を傷つけない、苦痛を与えない現代的なリベラルな価値観は、私も正しいとは思いますが、以前より人間が弱くなって、同じことでも苦痛をより強く感じるようになってきたために、それが求められている面もあるのかもしれない。

Next: 貧弱になった日本の若者たち、教団側の問題点は?



時代の変化に適応できなかった教団側にも原因

鈴木:リベラルな価値観によって、環境が温室育ちになった。そこで問題が起きているということですね。

上祐:これが宗教二世の人たちの教団批判の高まりの背景にもあるかもしれません。今の世代の人たちは、昔1970年代、80年代に統一教会に入った人と比べて、教団組織により苦痛を感じ、これが教団への批判の原因の一つになっているかもしれない。

ただし、この問題は、実は前の世代から始まっていて、戦後、だんだんと弱くなってきた面があると思います。容疑者の場合も、父親が困難に耐えられず逃げて自殺しています。容疑者の弱さは、親の世代の弱さにも原因があり、継承されているのでは。

こうして、新しい信者の入信が減って、宗教教団は、組織維持が苦しくなってきています。その結果、既存の信者から深堀りをするように多額の献金を集めたり、既存の信者の子どもを入信させることになる。しかし、その二世たちは一世とはメンタルが異なるから、それが今回は裏目に出てしまった。これが統一教会のはまった罠だったのではないでしょうか。

こうして、教団は依然として問題が多いが、昔と比較すれば穏健になっているように思いますが、社会の方はもっと大きく変わっているがために、今回の批判は、30年前の時とは比較にならないほど強いのではないでしょうか。変わりゆく社会・時代に対する教団側の適応不全です。

「社会全体が再びチャレンジ精神を取り戻す必要がある」

鈴木:経済困窮貧困と格差の問題なんですけど、今の日本はもう1990年代ぐらいから、もうバブルが崩壊して、ずっと成長しない国になってしまいました。その中で若者は非正規雇用者で雇われて使い捨てにされるような、雇用形態になってしまいました。豊かになれない人たちがどんどん増えてきて、今はもう1,200万人ぐらいが年収186万円とかで、すでに低所得層になってしまっているわけです。

こういった、どんづまりの国になってしまった日本、成長できない国にいるという閉塞感みたいなものを、若者は持ってると思うんですね。先ほどおっしゃってた若者が弱くなってるっていうことなんですけども、経済的に豊かになることもできないという絶望感もあって、日本に失望している、そういうところもあるんじゃないかなと思うのですが、そのあたりはどう思いますか?

上祐:それは重要な問題ですよね。その通りだとも思うのですが、私は、ここで、少し視点を変えて、長期的な視点から考えてみたいと思うのです。

まず、80年ほど前の日本の若者は戦後にあって、その中から歯食いしばって立ち上がっていったと思います。今はバブル崩壊後の長期デフレの中にいますが、そこから立ち上がろうとする雰囲気は強いかというと、少なくとも今はまだあまり感じられない。

それは戦後より状況が厳しいからではなくて、戦後の方が当然状況は厳しい。若者の経済問題と言っても、戦後のように飢えているわけではない。物は溢れているし、それなりに暮らしていける、という感覚がある。だから、今のままでもいいんじゃないかと言う、一種の諦観があるのではないでしょうか。

そして、こうした若者の心理状態は、若者に限らずに、社会全体のものではないでしょうか。そのためには、今後は、バブル崩壊後に落ち込んだ状態から、社会全体が再びチャレンジ精神を取り戻す必要があるのかなと私は思います。

鈴木:「チャレンジ精神を取り戻す必要がある」というのは、逆に言えば今はチャレンジ精神がないということなのですが、そういう若者を見て上祐さんはどういう思いますか?

上祐:はい、これまでに言っていることと矛盾するように聞こえるかもしれませんが、私は、これまでの流れが、そろそろ転機を迎えるのではないか、と思うところがあるんです。

つまり、若者に限定しての話ではないのですが、社会全体にもう一度がんばらないと、この国ちょっと危ないんじゃないかという危機感が、徐々に募ってくるのではないかと。そして、そういう社会全体の動きの中ならば、若者もチャンレンジしていけるんじゃないのかな。上の世代が、デフレでシュンとしたままなら、若者も変わらないかもしれませんが。

日本は、依然として第3位の経済大国で、寿命は世界最長で、外国に比較して安全で、衛生的だし、新型コロナの被害も比較的少なく、その意味では恵まれた国だから、「なんでがんばらなきゃいけないの?がんばってもバブル世代にように討ち死にするのでは」という心理状態にもなるかもしれない。

しかし、少子高齢化・人口減少も相当に進んで大変なことになるから、異次元の少子化対策などと言われ始めた、ロシアの侵攻後に中台紛争の危機感もあり、何十年も出来なかった大幅な防衛費の増額をする流れになった。こうして、ある意味で、お尻に火がつくという状況になるのが、向こう10年になるかもしれないと感じています。

Next: 統一教会はそのうち消える?すべては「お金」に支配される時代



宗教も「お金」に支配される時代

鈴木:今の社会というのは統一教会もそうですが、どの宗教団体といえどもお金がないと運営できない社会になっています。宗教も資本主義に支配されているような状況に見えます。

上祐:はい、その点については、私も専門なのでいろいろ勉強しています。まず、宗教は伝統宗派も新興宗教も、平成期以来、急速に衰退しています。それはオウム真理教などの問題もありましたが、実は世界的な傾向であり、根本的な原因としては、人生観、価値観の大きな変化が原因ではないかと宗教学者の島田裕巳氏が主張しています。

今の時代、病気や貧困などの現世の苦しみは、宗教に頼らずとも、医療技術の進歩や社会福祉制度の整備で対処できるようになりました。さらに長寿化しているので、宗教の売りの「死後の来世の幸福」よりも、「長い老後の不安と備え」の方に関心が移っていく。お金も、来世のために宗教に献金ではなく、老後に備えるようになる。

これは、統一教会の宗教二世の教団批判の背景にもあると思います。宗教一世は、教団に献金してしまい、自分の老後の備えの年金もない人がいる。すると、宗教二世は「その親を俺たちに養えというのか?」と反発し、教団からお金を取り戻す必要があるという話になる。そして、老後の問題への対処も、今の時代は、最終的には、お金ですよね。昔のように田舎の血縁・地縁の親族集団による介護は崩壊し、少子化の中で独り暮らしの老人も多い。人口全体3割は単身者。するとお金で備えるしかないとなる。

この点に関して、宗教教団が「財産全て献金した信者の老後は、教団が全て面倒見る」というのであれば、多額の献金は老後の年金替わりとなるから、批判は和らぐかもしれない。本来、宗教は信者仲間の生活共同体の側面がありますから。

しかし、旧統一教会は、面倒を見ると言っても、国の生活保護の受給を信者に申請させるのでしょう。教団丸抱えで無料老人ホームを用意するわけじゃない。すると、二世から見れば、結局、日本から韓国にお金が出るだけとなる。こうして、今現在、宗教は、この資本主義社会の中で機能しなくなり、衰退しつつあると思います。

鈴木:要するに「金こそすべて」みたいな、お金がある方が強い、哲学とか宗教とかそんなものを勉強するよりも、そしてすがるよりも、お金があった方がいいんだ、老後だって金がいるんだ、そういった風潮になってきているわけですね。

上祐:長くなった老後の備えに関心が移り、来世の幸福を説く宗教には関心が遠のき、お金を出さないという意味ではそうだと思います。だから、これからの宗教は、長寿時代のニーズに対応する必要があると思います。長く辛い老後を送らないですむ利益を与えるような宗教的な知恵が必要だと思います。

老後にお金の備えが必要と言っても、必要なお金は、健康状態に大きく左右され、健康なら医療費もかからず、長く働くことができますから、健康長寿を助ける宗教があれば、それは助かるでしょう。

また、老後の問題は物質的な問題だけではなく、今大きな問題になりつつあるように、大勢の高齢者の孤独の問題があります。単身者なだけでなく、社会的な交際がない高齢者。孤独な中で、年間3万にのぼる孤独死が生じる。心身の健康状態の悪化により、医療費も増大して、金の問題にもなる。

そこで、宗教教団が、その伝統の共同体形成の能力を活かして、孤独の問題を緩和するコミュニティを提供する。これは一部の宗教団体では、地方自治体などとも連携して、既に取り組みが始まっていると聞いています。

老後のための年金は、一般の人でも何割か払っていな人がいますが、宗教教団は、自分たちばかりに献金させず、信者を指導し、年金の加入・保険料の支払いを徹底させて、国の公的年金制度を支える。長寿社会と対立するのではなく、長寿社会と共存共栄の関係を作っていく。こうした方向にシフトしていく必要があるではないかと思います。

その点に関して言えば、旧統一教会は遅れているじゃないかと思いますし、宗教界全体としては、長寿社会のニーズへの適応が遅れているから、いま急速に衰退しているのだと思います。今後は、長寿高齢化社会に貢献する運営形態に変えていかないといけないと思います。

「統一教会は、ほっといても、そのうち消えることになる」

鈴木:変えていけるんでしょうか?

上祐:そうなんですよね。宗教というのは、昔からのやり方を変えるのが、大変な組織です。統一教会も、故・文鮮明開祖の教えから転換するのは容易ではないと思います。

しかし、変えていかなければ、統一教会は、ほっといても、そのうち消えることになると思います。統一教会のようなキリスト教系は、外部社会からの批判・攻撃は弾圧と受け止めるなどして強い面があります。しかし、内側からの崩壊はどうしようもない。だから、今後の社会の人々のニーズを満たさないと続かないのは宗教も例外ではない。鈴木さんがおっしゃる通り、宗教も、客観的には、資本主義市場経済の中の一つの業種ですから。

統一教会は、昔50〜60万人の信者がいると言っていました、今は公称で10万人と言っていますが、宗教学者の島田裕巳氏の調査では、2万数千人じゃないかと。今回の件で、解散反対の署名運動では、署名した信者は2万4,000人前後。名前を出してない人もいるだろうから全部では5万人弱としても、全盛期の10分の1に急速に減少してきたわけです。

こうした中で、山上容疑者の事件は、一つの運命だったのかもしれませんが、ほっといても衰退するのに、そこに泣きっ面に蜂というか、長寿化に、新型コロナに、今回の統一教会批判がおきました。だから、後は、どう改革するかですよね。宗教と言っても、資本主義の中で、消費者のニーズに合わせられなければ、どうしようもないのではないでしょうか。

Next: 第二の麻原は生まれるか?社会に不満を持つ若者たちは多い…



第二の麻原は生まれるか?

鈴木:日本全体がどんどん貧しくなっていて、特にその若者とかも貧しくなってきてしまっていると、山上容疑者みたいなですね、社会に恨みを持つ人がいっぱい出てきて、そういった人たちの存在に目をつけて扇動して事件を起こすような、カルトの扇動指導者みたいなものは登場すると思いますか?

上祐:多分ですが、統一教会の文鮮明、オウム真理教の麻原彰晃のような現人神タイプの教祖がいて、過酷な献身や、霊感商法等の違法行為・反社会的な行動を行なう、場合によっては、戦闘的行動をとるような宗教団体は現れにくいと思います。

それは、オウムに引き続き、今回の統一教会批判のため、カルト教団への否定的な見方が世の中に定着することが当然ありますが、それだけではなく、そもそも、今の若者と今後の社会には、そうした教団へのニーズが乏しいと思います。先ほど述べたように、若者がそういったタイプの組織にはなじまない、適応できないという研究結果があるように、私は多分そうかなと思います。

20世紀には、宗教じゃないけど、共産主義を信奉した極左の赤軍の若者とか、オウム真理教の若者がいました。しかし、今の旧統一教会の宗教二世の主張を見れば、宗教二世は一世と同じことが、良い意味でも悪い意味でもできないし、したくないわけです。そして既存の宗教団体は一様に高齢化している。ということは、この時代に、別のカルト教祖の別の団体が現れて同じようなことを言っても人気は出ないだろうな、今後はニーズがないんじゃないかなって感じです。

鈴木:例えば今日本が貧しいのはあいつのせいだとか、この政治家のせいだ、この政治団体の制度だから攻撃しよう、攻撃しろ、というその扇動は効かないと?

上祐:はい、そうした扇動の危険性の問題はありますが、しかし、それが今は宗教ではなくて、陰謀論グループがやっています。それが、大きな問題になったのが、米国のQアノンの陰謀論とそれを利用したトランプ前大統領の支持者たちで、トランプ氏が敗北した選挙は不正だと言う根拠のない主張を妄信して、連邦議会を襲撃するまでに至りました。

彼らは、今の米国は闇の権力者であるディープステートが支配し、民主党政治家や大メディアは一部で、彼らは悪魔崇拝者だと考える。そして、その政治は、白人労働者を没落させて、彼らは貧困になった。それを倒す救世主がトランプ前大統領だとか、プーチン大統領もそうだという話で展開したじゃないですか。

そして、日本では、この統一教会問題の前には、神真都Qという団体が反ワクチンを主張して、ワクチン接種を妨害して、警視庁公安部にリーダーらが摘発されました。あれは警視庁公安部が、「放置していて、オウムのようになっては困る」という考えがあったのではないかと報道されています。

また、陰謀論とナショナリズムの主張が多いように見える新政党の勢いを警戒する向きもありますね。最近はそうした政党は分裂気味のようにも見えますが。さらには、陰謀論を動機としてドイツでは、大規模な革命未遂の事件が発生しました。こうして陰謀論系の団体は国内外で今勢いがあります。

その一方、若者を中心として、「お金は全部注ぎ、24時間奉仕します」と言うカルト宗教団体には、肌が合わなくなってきていると思います。

宗教にはもう若者たちを扇動する力はない

鈴木:確かに最近は陰謀論がかつてのカルトと同じような広がりが若者の間にあるように見えますね。注目すべき現象であると思います。

上祐:ただし、神真都Qに関しては、これも若者が中心ではないのです。50代・60代が中心だとされています。これは、オウム世代、20世紀末の新新宗教世代です。1970から80年年代の青年期にオカルトブームを経験している世代です。

今の若い世代は、「何であんな馬鹿なことやっているんだろう」「ネットが苦手で、その一部の偏った情報しか見ていないからではないか」と言っていて、若者は冷めていると聞いています。この世代は、デフレ期の中で生まれた「悟り世代」とも言われています。

宗教なしでもう悟っちゃっている、冷めているわけだから、カルト宗教に熱狂的にならないのだと思います。こうして、「今、善悪の戦いの時!ハルマゲドンだ!」「私についてこい!」と言われて、巨悪と闘う正義の戦士になったみたいな感じで盛り上がるというのは、今の若者にはあまりないんじゃないですかね。

鈴木:もう宗教は若者を惹きつけることもできず、扇動をして社会を転覆するような力も失ったということですね?

上祐:はい、今の無宗教が進む日本では、特にそう思います。この点は人類の宗教の歴史から見ると、非常に重要なことだと思います。人類の歴史を遡ってみれば、宗教は、戦争を心理的に可能にする、後押しするメカニズムとしては、非常に強力です。

しかし、現代の日本では、まず大日本帝国・神の国による戦争の敗北のために、戦後は宗教と戦争のセットに関して強いアレルギーが生じたと思います。次に戦後は、国教の代わりに、自分たちの教団が、神の集団だと言う新興宗教が乱立し、反社会的な側面が感じ取られて嫌われました。1960年の創価学会が公明党で祭政一致の政権をめざすのではという反発が起こり、90年代にオウム事件が発生し、さらに今回、統一教会の問題が発生しました。

こうして、オウムに関与した自分が言うのはおかしいのですが、あえていわせていただくと、大日本帝国の敗北を始めとして、日本社会ほど宗教に対するマイナスのイメージが断続的に形成された国は、他にあるのかなと思ってしまいます。

結果として、国際的な価値観調査では、政治体制として宗教を否定・抑制する社会主義国を除いては、日本がもっとも無宗教者が多い、無宗教化が進んだ社会のようです。そして、「国のために戦う」という人の割合が13%で、諸外国の中で突出して低い。中国・ロシアなどは7・8割近い。米国は半分くらい、日本と共に第二次世界大戦の敗戦国のドイツでさえ40%台なのに。

「国のために戦う」という人は、当然若い世代の方が少ないですが、最近の傾向は、50代の壮年期の世代で減少率が高くなっているそうです。つまり、若者に限らず、社会全体の傾向として、宗教と宗教が後押しする戦争から離れていっている。こうした状況では、今の国家体制の中に、もう一つ別の国家を作ろうとか、革命をしようという目的を持った、現人神的な教祖の教団はニーズが乏しいのかなと思います。

※続く「後編」は2023年2月19日公開予定です。

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2022年4月配信分
  • 株式の暴落の合図は点灯したので、心して次のショックを迎える心の準備が必要だ(4/24)
  • 資本主義の社会でしたたかに生き延びたかったら、視点をこのように切り替える(4/17)
  • 逆イールドが発生すると株式市場で起こることを理解して、パニックにはなるな(4/10)
  • 最終的には、国家の衰退は円安を進行させる。だから、今こそすべきことがある(4/3)

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2022年3月配信分
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  • 【号外】新著『亡国トラップ ─多文化共生─』発売中! 多文化共生は亡国に至る罠(トラップ)ではないのか?(3/21)
  • 世の中の混乱が深まっている中、「自分の身は自分で守る」ための30項目を改めて振り返る(3/20)
  • 起業にも投資にもまったく興味がなく、ほどほどの収入の人はどう生きるべきか?(3/13)
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2022年2月配信分
  • 不況の時代は不況に合わせた生き方に転換せよ。それが合理的なライフスタイルだ(2/27)
  • 今は何もしないで、もがいていた連中が討ち死にするのをのんびり見ながら過ごせ(2/20)
  • 「インフレ=経済成長」と勘違いするな。日本社会がそうならないのは理由がある(2/13)
  • 経済状況が悪化したら真っ先に首が絞まるのは誰か? 生き残る戦略とは何か?(2/6)

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2022年1月配信分
  • 能力のない人間は死ねと言っているような社会で実体経済も金融経済も悪化している(1/30)
  • 今後の数ヶ月、株式市場も実体経済もどんどん悪化するのに何をするというのか?(1/23)
  • 覚悟しろ。コロナ・インフレ・利上げ・株式市場悪化、そして新たな悪材料の登場(1/16)
  • 今年は自爆が多発する年になる? しかし、本当に怖い自爆は日本の社会が生み出す(1/9)
  • 2022年始動。瀬戸際に立つ日本の「危険極まりない情勢」をディープに取り上げたい(1/2)

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2021年12月配信分
  • 2021年最後のメルマガです。私たちの「次の敵」は日本政府なのかもしれません(12/26)
  • パチンコ依存者の話を聞いてノイローゼになりかけた私が株式投資について思うこと(12/19)
  • 悪化する日本の情勢を憂いながら、じっと38,915円87銭という数字を見ている(12/12)
  • 2022年はあまり面白くない年。長期投資に挫折して売り飛ばす人も出てくる年に(12/5)

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2021年11月配信分
  • 這い上がれない若者が自暴自棄となり、使い捨てされた外国人がギャング化する!(11/28)
  • 学歴も職歴も何もない若者の中から金融取引で莫大な富を得る人間が出てくる理由(11/21)
  • どこの馬の骨とも分からない、そこらの野良犬みたいな人間でさえ天才に勝てる(11/14)
  • 10万円を支給してもらっても助かるわけではない。日本に残された時間はわずか(11/7)

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2021年10月配信分
  • 選挙に行っても社会は変わらないので、邪悪な世界が私たちを襲うと思っておけ(10/31)
  • 2020年代は、企業も政府も邪悪な存在となって私たちの前に立ちふさがる時代に(10/24)
  • 世界最悪の高齢化。日本という国家がもはや生き残ることができない10の理由(10/17)
  • 頭が良い人間「だけ」が超絶的に得する今の資本主義社会で生き延びる方法(2)(10/10)
  • もし短期売買に対して夢のようなものを持っているのであれば、どうすべきか?(10/3)

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2021年9月配信分
  • 頭が良い人間「だけ」が超絶的に得する今の資本主義社会で生き延びる方法(1)(9/26)
  • 監視資本主義。今後は悪夢の社会になっていくが、悪夢に投資せざるを得ない現状(9/19)
  • なぜ野良犬の鈴木傾城は、ぶらぶらしながら経済的に困窮しなかったのか(2)(9/12)
  • なぜ野良犬の鈴木傾城は、ぶらぶらしながら経済的に困窮しなかったのか(1)(9/5)

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2021年8月配信分
  • 弱肉強食の資本主義で生き残るために、凄まじく重要なことは実はただ1つだけ(8/29)
  • 「YouTubeに動画もないような人は信用できない」という時代が来たらどうする?(8/22)
  • 生活保護受給者やホームレスになったら夢は追えない。夢ではなく「これ」を追え(8/15)
  • 大量の株式資産を持つ者は、コロナ禍でも自粛でもダメージを受けずに遊んでいる(8/8)
  • 24時間365日ぶっ通しで金融市場を分析しているプロに勝つ理由を知っておけ(8/1)

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2021年7月配信分
  • 私と共に【VTI】を買い続けた人はみんな勝ち組だが、これからはどうなのか?(7/25)
  • この世は資本主義なのに、あなたは「資本主義者」として生きていない衝撃を知れ(7/18)
  • 日本政府は問題解決能力を喪失しているので、いずれ「円」の信頼も消えるのだ(7/11)
  • ジム・ロジャーズが許せない理由。この男が何か言うたびにアメリカに賭けよ(7/4)

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2021年6月配信分
  • 性格占いなんかするな。それより、自分の真の姿をリアルに知る方法がある(6/27)
  • イケダハヤトが「1年で元本が900倍」と大絶賛した翌日、資産価値ゼロに突入(6/20)
  • コロナ禍の後は米中対立が本格化する。どちらに付くのか腹をくくって投資せよ(6/13)
  • あなたは、意味なく資格なんか取っても何の役にも立たないことを早く知るべき(6/6)

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2021年5月配信分
  • 20年間せっせと定期定額積立投資できるなら、バクチしなくても資産は増える(5/30)
  • 「これ」の対応に失敗すると、日本は先進国から脱落し個人は社会的弱者になる(5/23)
  • 3250万円で自分の分身1個が買えるという事実は資本主義の基礎知識である(5/16)
  • 投資は資産を増やすのが目的なのだが、金に飢えた瞬間に成功は遠のいていく(5/9)
  • 結局、3つの僕《しもべ》に命令して資産を増やしている人が勝ち組になっていく(5/2)

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2021年4月配信分
  • M1チップを見よ! Appleはユーザーだけでなく長期投資家にも注目に値する企業(4/25)
  • ハイリスク・ハイリータン。そこに長くいればいるほどハイリスクの毒が回る(4/18)
  • 銀行に100万円定期預金して金利は20円。それでも国民の半分は何とも思っていない(4/11)
  • 誰もが軽視するが大事なこと。「感情のコントロールは利益を生む」という事実(4/4)

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2021年3月配信分
  • 中国なんかどうでもいい。新興国も気にしなくてもいい。アメリカに賭けよ(3/28)
  • 自分に賭けるよりもビッグブラザーに賭ける方が勝てるなら、私は自分に賭けない(3/21)
  • 一生懸命に働いたら報われるという認識は嘘八百だ。それを信じると人生が詰む(3/14)
  • ちっぽけな起業家から、大企業に働いてもらう側に立場をスルリと入れ替える(3/7)

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2021年2月配信分
  • 株式崩壊は、浜矩子みたいな人間が警告しようがしまいが何らかの形で必ず来る(2/28)
  • 株式市場が過去最高の高値圏にまで上昇している。「そろそろか」と思う局面(2/21)
  • 株式を保有している人は、こんな時期に「資産が増えた」など大声で言わない(2/14)
  • 時代は変わっても自分の性格は変わらない。ここを間違えたら一生苦しむ(2/7)

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2021年1月配信分
  • 生き方を変えるなら今しかない。2020年代は「個」で待遇も賃金も変わっていく(1/31)
  • バイデン政権で最も注視すべきなのは国防長官ロイド・オースティンである理由(1/24)
  • 阪神・淡路大震災の教訓。100%来る「次の巨大地震」で投資家がすべきこと(1/17)
  • プラットフォームを掌握する巨大メガテックが自国の大統領をも粉砕する時代(1/10)
  • 働くことは生き甲斐につながるが、必ずしも豊かさにつながるわけではない(1/3)

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2020年12月配信分
  • 2021年は前半は慎重に動いて、後半からどんどん追い込んでいくのが良い理由(12/27)
  • 「弱者の不幸は蜜の味」。災厄はなぜ強者にとってはおいしい局面になるのか(12/20)
  • 今年の冬を経済的に乗り切れない人がどうなるのか、よく見つめておくべきだ(12/13)
  • 「金に興味がない」から、労力を使わないで金を増やす方法を採用している(12/6)

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2020年11月配信分
  • 私たちも、竹中平蔵のように甘い汁を吸わなければ生きていけない世の中なのだ(11/29)
  • 現代社会は「資本主義」ではないということを認識すれば容易に生き残れる(11/22)
  • バイデン政権が甘ければ、中国企業がグローバル化を乗っ取ることもあり得る(11/15)
  • トランプ大統領は終わって、バイデン大統領の時代になる。相場もまた変わる(11/8)
  • 大混乱の中、いよいよ11月がやってきた。今こそ社会の動きに瞠目し決断せよ(11/1)

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2020年10月配信分
  • 起業家にならなくても、孫正義や三木谷浩史や柳井正を利用する生き方もある(10/25)
  • 稼ぐために悪人にならなくてもいい。合法的に金が転がり込んでくる場所がある(10/18)
  • 狂った猿の作り方。徹底的に人間を依存症に追い込むのがパチンコという世界(10/11)
  • もう一度よく考えてみよう。コロナで世の中はまったく違ったものになるのか?(10/4)

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2020年9月配信分
  • 国民に都合の良い政策など実現しない。悪い政策の方が実現する。それが現実(9/27)
  • 起業しないで起業家と同じようなスリルと大きな利益を手に入れる方法がある(9/20)
  • 波乱の相場。これから3ヶ月、何が起こるのか誰にも分からない中で生き残る(9/13)
  • ポートフォリオが自分のリスク許容度に見合っているか点検するのは悪くない(9/9)
  • 「自分はどこまでリスクが取れるか?」で何も持たない人間の運命が変わる(9/6)

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2020年8月配信分
  • 安倍政権を「賞味期限切れ」にしてしまった要因と、アメリカ大統領選挙の行方(8/30)
  • ジョー・バイデンが大統領になる前提で、投資家はすでに新たな動きを起こしている(8/23)
  • コロナによって、超巨大ハイテク企業はより独占的・支配的・持続的になった(8/16)
  • MMT(現代貨幣理論)やベーシックインカムが声高になれば、ここに投資しろ!(8/9)
  • コロナ時代には、政府がばらまく金を投資で自分に引っ張り込むことが重要に(8/2)

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2020年7月配信分
  • 難しい時代は何もしない。バクチ銘柄を扱わない長期投資家は高みの見物でいい(7/26)
  • ジャック・マーも保有株を売り、バフェットも買わず、ゴールドは上がる時代(7/19)
  • 「コロナだろうが何だろうが、しっかり会社を経営しろ」と叫んだら起こる地獄(7/12)
  • コロナによる世界的な混乱で一筋縄ではいかない状況。正解はまだ分からない(7/5)

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2020年6月配信分
  • うまく生きたければ、早く仕事もライフスタイルも投資も非接触系に転換しろ(6/28)
  • 今後、社会・企業・ライフスタイルを「これ」で区分けすべきだと気づいた(6/21)
  • 2020年がバラ色の年であるとは思っていないのに米国株に投資をする3つの理由(6/14)
  • どこの国でも「株式を保有していた人間」が先に助かり、恩恵も大きかった(6/7)

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2020年5月配信分
  • コロナ禍が、また違う「禍(わざわい)」を招き寄せるという現象に注目せよ(5/31)
  • アメリカでは失業者「2500万人」を超える状況になっているのに株価は戻した(5/24)
  • 40年で約3倍の結果として違ってくるというのに、誰も何もしないのが現実の姿(5/17)
  • コロナウイルスによる大恐慌なみの経済ショックで誰がどのように得するのか?(5/10)
  • 今は「生き残る」ことをテーマにしてライフスタイルや投資を組み立てておく(5/3)

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2020年4月配信分
  • 別に世の中を読まないが、それでいて時代が必要とする重要企業も逃さない方法(4/26)
  • 「自分の人生の中で最も最悪な年になる」と自覚してコロナショックを生き残れ(4/19)
  • 歴史的な暴落波乱相場で容易に生き残る方法(2)危機が去れば焼け太りする(4/12)
  • 今の相場環境は嫌いではない。低迷が長引くほど保有株を大量に増やせるから(4/5)

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2020年3月配信分
  • 歴史的な暴落波乱相場で容易に生き残る方法(1)頭を使わないで平均点を取れ(3/29)
  • コロナショックはいずれは落ち着いて、どんな形にしろ日常は必ず戻ってくる(3/22)
  • 私のやっている投資がコロナショックでの相場大激変でも何の問題もない理由(3/15)
  • ついにやってきた株式市場の暴落と乱高下。この社会情勢で私はどう動くか?(3/8)
  • 新型コロナウイルスで市場が変わった(2)12%の暴落をどのように考えるか?(3/1)

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2020年2月配信分
  • 新型コロナウイルスで市場が変わった(1)日本はもしかしたら見捨てられる?(2/23)
  • 「中国を潰してやる」というのは、アメリカの一貫した方策であることを認識せよ(2/16)
  • 新型コロナウイルスが浮き彫りにしたのは、中国に投資すべきではないということ(2/9)
  • 中国の新型肺炎で、1月24日に「オーメン」を嗅ぎ取って動いていた人たち(2)(2/2)

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2020年1月配信分
  • 中国の新型肺炎で、1月24日に「オーメン」を嗅ぎ取って動いていた人たち(1)(1/26)
  • 国民年金だけでは65歳以後は乗り切れないということを早く自覚して行動すべきだ(1/19)
  • 私がやりたいのは「株式市場での火事場泥棒」。社会が混乱している時に盗む(1/12)
  • イランの反米司令官が爆殺されて肉片となったので米国株式を増やすことに決めた(1/5)
  • 【新年特別号】令和すなわち地獄。終わりの始まりを迎えた日本で経済的にサヴァイヴする方法(1/1)

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2019年12月配信分
  • 私が「2020年代が自分の人生で最もキツい年代になる」と覚悟している理由とは?(12/29)
  • 「捨て石」の概念を見直せ。これが前もって成功に辿り着く確率を上げる方法(12/22)
  • 読者のみなさまへ、バックナンバーのご案内(12/17)
  • 2019年の総括と、2020年のこと。相場の動きは読まない。何か起きたら対応する(12/15)
  • 社会が重要な岐路にあるとき、次の方向性を知るためには何を見ればいいのか?(12/12)
  • 日本人は全員で消費税を引き上げた政治家・官僚・財界の馬鹿どもに復讐せよ(12/8)
  • 【まぐまぐ】年賀状キャンペーン期間延長のお知らせ(12/1)
  • 株式の割高・割安を見る3つの指標と、これから起きそうな予兆についての考察(12/1)

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2019年11月配信分
  • 社会は大きな「ゆがみ」を生み出すのだが、それを見つけて埋めるとカネが入る(11/24)
  • 「楽して手っ取り早くカネを増やしたい。思惑が外れたらサヨウナラ」の気持ち(11/17)
  • 鈴木傾城が今の投資について思っていること(2)世界を買うか、米国を買うか?(11/10)
  • 鈴木傾城が今の投資について思っていること(1)相場は上がっているが……(11/3)

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2019年10月配信分
  • 次のリーマンショック級の経済ショックが起きたら、ソフトバンクは死ぬ(10/27)
  • 人生も壮大な賭け。投資から人生まで「賭け方」で知っておくべき4つのタイプ(10/20)
  • 投資の前に貯金や収入を何とかしなければならないのであれば、どうすべきか?(10/13)
  • 「一生現役」は、政府が日本国民を死ぬまで働かせるためのキーワードである(10/6)

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2019年9月配信分
  • 圧倒的な弱者であっても、絶滅するどころかしたたかに生き残っている事実(9/29)
  • 資本主義では資本が生み出す不労所得を手に入れることが最も大きな「旨み」だ(9/22)
  • 今までの資本主義は「株式保有」が生き残るための武器だったが次はなにか?(9/15)
  • 重い借金を抱えて地獄を見て生きている人は、借金のない人が幸せに見える(9/8)
  • 消費税10%を乗り切れ。ダメージを受ける人は、その分をサイドジョブで吸収せよ(9/1)

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2019年8月配信分
  • 下らないマウントが横行するネットの世界で自分のスタイルを守るには?(8/25)
  • 最先端のバイオ・ゲノム企業に投資するのが難しい理由と乗り越える方法(8/18)
  • 中国発の株式市場への巨大な悪影響は、いつか必ず私たちに襲いかかってくる(8/11)
  • 8月1日に巨大損失を被ったのであれば、それは健全な投資をしていない証拠(8/4)

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2019年7月配信分
  • アメリカに投資していないのであれば、本当の意味の恩恵を受けていない(7/28)
  • カネのあるところから無理やり自分にトリクルダウンさせる仕組みがある?(7/21)
  • アメリカの株式市場が史上最高値更新。しかし、有頂天になる局面なのか?(7/14)
  • アーリーリタイアは「夢のまた夢」なのか「何とかできる」ものなのか?(7/7)

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2019年6月配信分
  • 定期定額積立投資しながら暴落待ち。私が次の暴落に投資したいのはこれだ(6/30)
  • 率直に言うと、日本の株式市場に長期投資するというのは人生最悪の選択(6/23)
  • 米中新冷戦は長引くが、これによってアメリカに賭ける戦略は終わるのか?(6/16)
  • 第一線を離れてからも要領良く資産を増や続けるビル・ゲイツを観察せよ(6/9)
  • 起業して10年後に生き残れるのは6%。起業に人生を賭けない生き方も悪くない(6/2)

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image by:山本和幸

本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2023年2月12日)※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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