グローバル化なんて知るか!世界に誇れる「美しい文字」の国ニッポン

 

日本から来たチャラぁ~い女子大生のインターンが、さらさらっと必要書類にキレイな日本語を書けばそれだけで感心するし、とっても清楚な感じの美人が、ビックリするほど汚い字を書けば、それだけで“いい女度”が2割減になってしまいます。 

そんなことを感じてしまうだけで、歳とったな、と、いやそうではないと確信するけれど、僕の年齢的なことも関係しているかもしれません。 

アメリカで生まれた双子の息子と娘は、特にこれから先、それで得することは少ないかもしれないけれど、日本語だけはキレイに書ける子にしようと、個人的には思ってしまいます。 

でもね、僕が日本人だから、というわけだけではなく、やっぱり日本語はその象形が、ビジュアルがとっても美しい、と思います。 

例えば「」という字や「」なんて漢字は、書いている最中に、頭の奥の奥でちょっとしたアドレナリンが出てるんじゃないかと思うくらい書いてて気持ちいい。 アルファベットや、ハングル、アラビア語をいくら書いてもない快感だと思います。 

ぐっと抑えて、すっと伸びて、ピッとはねる。 一連の動作は日本語の持つ独特の「舞い」のようなものだとすら感じます。 

「焼魚の定食」や「海老名インターチェンジ」や「ムカつく姑」なんて、書いてみてください。 一連の流れの中、書道家になった気分になれるから。 (なれないかもしれないけれど)

大げさないい方をすれば、文字を書くだけでちょっとした恍惚な気分になれるのは、日本語だけだと思います。 

特にパソコン時代の今、ありがちに「直筆の文字を書いてみよう」と言うつもりもありません。 確かにパソコンの方が便利だし。 

ただ、だからこそ、手書きが必要な際に、キレイな日本語を書く人はそれだけで感心される時代になったと思います。 

やたらグローバル化、グローバリゼーション、ボーダーレス、という単語が氾濫する世の中。 (特にニッポン!)

世界の流れなんて知るかよ!こっちはこっちのやり方がある!とたまには叫んでもいい。 

例えば「手書きの日本語」なんて、せっかくの美しさ。 世界がパソコンで書く無機質な文字に埋めつくされるなら、逆にいまだからこそ「手書きの日本語」を国の文化遺産に指定しようよ、と僕は、本気で思ってます。

image by: Shutterstock

 

NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』 より一部抜粋

著者/高橋克明
全米No.1邦字紙「WEEKLY Biz」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ400人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる
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