本当は危ない「乾電池」。日本人が間違っているキケンな使い方

 

次に電池の交換は必ずメーカーを揃えて1セットで交換することが大事です。例えば、単三電池が2本入っている電池を1本だけ交換しても動くものは動きます(回路による)。しかし、その場合の消耗は従来の減り方より著しく、減った電池というのは内部抵抗が増えるようなものなので、無駄使いが生じて良いことはなにもないです。

同様に、電池によって電圧は微妙に違うこともあるので、同じサイズだからと、電池を混ぜて使うのは特に良くないといえます。マンガンとアルカリを混ぜるとか言語道断です(厳密にはマンガン電池も赤と黒で性能が違うのでこちらも混ぜてはいかんです)。

また電池の保管時にパッケージが邪魔だからとザラっと空けてしまうひともいるのですが、他の電池と混ざりやすいですし、9V電池などは短絡するとかなり高熱が生じるため非常に危険です。

いずれも電気が無駄に流れたり、謎の回路ができて電池が消耗、最悪火事もありえるので、電池の端子はまわりに触れないよう、梱包されたまま保存するのが良いといえます。廃棄の場合も、9Vは特に端子をガムテなどで保護して捨てた方が安心です(他の電池もセロテープくらいまいておいたほうがいい)。

保存に関しては冷蔵保存が良いという都市伝説もありますが、結露からの絶縁不良を起こしたりして劣化を招くので保存は屋内の室温程度の場所に保存が一番です。

また最近、ドローンやサバゲー向けの電動ガン、VAPE(電子タバコ)なんかでは結構、ハイパワーなリチウムポリマー電池が使われていますが、これらは常に発火の危険性があるものであると思っておいて良いと思います。内蔵されてしまっているものは確認が難しいですが、バッテリーが膨らんできたり、説明書にあるような使用期限を過ぎた感じがしたら、交換するのが一番です。携帯のバッテリーが膨らんで、最近スマホがどら焼きみたいwwwwとかを言ってる人を稀に見ますが、ヤバヤバです(笑)死にかねます

自分はそうしたリポ電池の保管は耐火容器はもちろん、燃えやすいものを近くに置かないように保存しています。

 image by: Shutterstock
 
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シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。

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【著者】 くられ 【発行周期】 週刊

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