タバコ会社との戦い
グローバリゼーションのシステムの中で巨大化するタバコ会社が人々に病気をもたらしている状況で私たちは何をすべきでしょうか。人々の健康を守るべき医療やメディアに関係する人々は、結束してこの市場原理主義的多国籍タバコ企業の活動に対抗すべきでしょう。
世界銀行が昔から指摘しているように、タバコ会社の収益増大は結果的に国々で経済的損失をもたらします。そのことを、各国の総理大臣や財務大臣、主要な政治家に理解してもらうべきでしょう。
タバコによる病気の健康保険支出と、病気になった人の生産活動の喪失を合わせると、地球上のGDPの約2%の損失にもなります。この莫大な経済損失被害の40%は新興国が受けています。喫煙率が高いためです。
しかも多国籍たばこ会社は新興国の安い労働力を求めて工場をどんどん建設しています。労働力を安く使ってしかもその労働者にタバコを吸わせて早死にさせているのです。日本の人々は、日本のタバコ会社が世界3大の凶悪会社になっている事を理解して、政治家や官僚を動かし、その会社の活動を押さえ込むべきでしょう。
文献:Lee K ER al. Looming threat of Asian tobacco companies to global health. Lancet. 20 May 2017.
image by: Shutterstock.com