教師に「いじめを解決しない口実」を与えてしまう2つのNG発言

 

2.相手の子、相手の親には言わないでください

二点目、よく伺う言葉が、「相手の子には言わないでください」、「相手の親には言わないでください」というものです。講演の中でも、何度も繰り返し話していることですが、「いじめには加害者がいる」「加害者のいないいじめはありえない」これは、当たり前のことなのです。ですから、「相手に言わないで」ということは、「何もしなくて良いと言っているのと同じと受け止められてしまうのです。実際、「ご家族からの要望で加害者から聞き取りはしていません」と言われてしまった事例もあります。

もしくは、「学活や道徳の時間にいじめについて話して欲しい」という意味もあるでしょうが、これは大変、危険です。全体指導は、「おまえ、チクったろう」と報復リンチ事件に発展することがあるのです。加害者たちを個別に指導したり、叱ったりすることを飛ばして全体指導だけ行うと、いじめが止まらないことの方が多いのです。したがって、しっかりと「加害生徒を叱ってください」と言うことを忘れないでください。

夏休み明けには、例年、いじめによる自殺事件が起きる傾向が明らかになっていますので、いじめは夏休み前に、解決しておく必要があります。いじめの可能性がありましたら、前述したことを念頭に、早めに担任にご相談ください。

私たちもいじめ相談を承っています。気になることがありましたら、ご遠慮無くご相談ください。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

image by: Shutterstock.com

いじめから子供を守ろう!ネットワークこの著者の記事一覧

「いじめ」と学校の「いじめ隠ぺい」から、子供たちを救うための、父母によるネットワークです。いじめの実態やいじめ発見法、いじめ撃退法、学校との交渉法、いじめ相談などを掲載します。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 いじめから子供を守ろう!ネットワーク 』

【著者】 いじめから子供を守ろう!ネットワーク 【発行周期】 週刊

print
いま読まれてます

  • 教師に「いじめを解決しない口実」を与えてしまう2つのNG発言
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け