変な大統領選
さて、2018年3月、ロシアでは大統領選挙がある。しかし、「大統領選挙戦」というのは行われていません。誰も、「私に投票してね!」という運動をしていません。テレビCMも、新聞広告も、ありません。いままで「大統領選に出馬する意向」を表明した人はいます。
- クセニヤ・サプチャク
元サンクトペテルブルグ市長(=プーチンの元上司)の娘。 - グレゴリー・ヤブリンスキー
リベラル政党「ヤブロコ」代表。 - アレクセイ・ナヴァリヌィ
カリスマ・ブロガー。現在ロシアでもっとも人気のある、反政権指導者。 - セルゲイ・ポロンスキー
ロシアの元不動産王。
大統領選挙まで、後4カ月。アメリカみたいに2年も選挙戦というのは長すぎますが。ロシアみたいに、「何もない」のも異様です。
12月6日という日
この日、全ロシア国民は、悲しんでいる人、憤怒している人にわかれていました。なぜ? 理由は、こちら。
IOC、ロシア選手団の平昌五輪参加認めず 潔白選手には参加の道
BBC NEWS 12/6(水)13:00配信
国際オリンピック委員会(IOC)は5日、組織的なドーピングが指摘されるロシアの選手団に来年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪への参加を認めないと発表した。一方で、潔白を証明できる選手については、ロシアの国歌や旗を使わない個人としての参加を認める。
どうですか、これ? ロシア人選手は、「ロシアのユニフォームを使わず、ロシアの旗をかかげず」参加はできると。ロシア人選手が勝っても、ロシアの国歌は流れません。なんとなくイメージできますね。やはり日本人選手が勝ったら、日の丸が高く掲げられ、君が代が流れてほしいでしょう。
IOCの決定が原因で、ロシア国民は、嘆いたり、怒ったりしていたのです。そして、「行きたい選手を行かせるべきか? それとも国家として、完全にオリンピックをボイコットするべきか?」という激しい議論が起こっていました。これ、6日の前半のことです。