延命治療がいったん始まってしまうと、患者の意思や家族の想いと違ってきても、中止するのは困難である。もし中止すると、医師が罪に問われる可能性があるらしい。多くは管につながり、苦痛がセットになっている。延命治療は受けず、しかし「緩和治療」はしっかり受けられれば、平穏な最期を迎えられる。
「救急車を呼ぶ」ということは、「蘇生処置も延命治療もフルコースでして下さい」という意思表示となる。自宅で平穏死したいと切望していた人も、救急車を呼ばれたら暗転である。著者の言いたいのは、「往診してくれる『かかりつけ医』を持て」ということだが、著者のような理想的な「かかりつけ医」を持てる幸運な人は多くないだろう。もっと年をとったら捜してみる。
編集長 柴田忠男
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