異常な自治状態
本件は、以前も「伝説の探偵」で取り上げたが、異常な自治状態が続いている。
中学2年生の思春期真っ只中のロングヘアーの女の子が、友達らから「臭い」などといじめを受け、その指導が「髪を切れ」であった。なんとか母親に髪を肩あたりまで切ってもらった女の子が翌日学校へ行くと、先生からもっと切ろうと言われて、断ったのに切られてしまった。しかも、工作ハサミで、クシも鏡もなく、「よっカリスマ美容師!」とはやし立てる先生がいる状態でである。仕上がりはもはや暴力的で、左右非対称、ボサボサ頭であり、髪を切った教員は、「明日はバリカンで揃えてあげるから!」と言ったのだ。友人らからは「変だ」と笑われ、この世にいる心地がしないまま帰宅したのだ。恐怖で学校に行けなくなるのは、想像しなくても理解できるだろう。
それを学校事故だと保護者が主張すれば、教員らが「切ってくれと頼まれたんだ」と突拍子もない言い訳が出て、それが全面的に採用されるという不自然な裁定が下された。
事実を叫べば叫ぶほど、「きたりもん」が地元の平穏を乱していると差別された。一方で、教育関係以外の外部の市民団体などは、この状況をよしとはせず、被害側を支援している。
第三者委員会が行なったとするアンケート調査は主に郵送にて行われたが、同級生の複数人がそうしたものは送られてきていないと首を傾げていると報告もある。委員については前述の通り、人選ミスも指摘される事態になっている。
文部科学省は、本件髪切り事件の第三者委員会の最終報告書に関する記者発表での山梨市教育委員会の対応についてガイドライン通り被害側への説明やそれなしで行なった記者発表などについて、適正に対応するよう指導をしたとのことであったが、この指導は強制力はない。つまり、この異常な自治状態を止める力(組織)は、ほとんどないのが実態なのだ。
そして、未だに事実を叫び続ける被害側(被害者本人や保護者、その支援団体や一般市民)を根絶やしにしようと、ネット掲示板などから被害側の個人情報を晒したり、誹謗中傷する書き込みが後を絶たない。