隣家に手紙を投げ込めるか…安田純平が拘束時に綴った緊迫の真実

 

今日も朝から気が重かったが、新たに企画書を書くことで根拠のない希望でも持つことができて一日を過ごせた。10日を過ぎたらもう何を書いたらいのかも分からない。

※ 窓を閉められたというだけで、この時点で交渉が失敗したわけではないが、自分にとって悪いことが起きると、あらゆることを悪いようにとらえて、不必要なことまで恐れるようになってしまっていた。

 

一つ一つの出来事で一喜一憂すると全体の評価を誤ることになり、特に悲観的にものごとを受け取ると心理的にも自らを追い詰めることになって悪循環になってしまう。怖がることは大事だが、事実関係の分析はそれとは切り離して行わなければならない。

 

問題は、機械ではない人間がそれをどこまでできるか。そのための日頃からの訓練が必要だろう。

夕食後だいぶしてから細ごつい奴が殺虫スプレーをまきに来て、置いてあったトルコガイドをパラパラ見て行った。「トルコ。スィヤーハ(観光)」と言うと、

「うん。△○X」
「フンドゥク(ホテル)とか、マタン(レストラン)とか」
「○X△?」
「たくさんたくさん」
「うん」

と言って去る。

救助を求める手紙をどこに隠すか考えてトルコ本に挟む事も考えたが、彼らにとって珍しいものは見られるから駄目そうだ。(メルマガより一部抜粋)

image by:  MAG2 NEWS

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ジャーナリスト安田純平が現場で見たら聞いたりした話を書いていきます。まずは、シリアで人質にされていた3年4カ月間やその後のことを、獄中でしたためた日記などをもとに綴っていきます。

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