ニューヨーカーにとって深刻な「書店の消滅」その意外な理由

shutterstock_568536961
 

時代の流れか、街から書店がどんどん姿を消しています。これは、日本に限ったことではなく、ニューヨーカーにとっては日本人以上に影響が大きいようです。どういうことなのでしょうか?日頃、書店で過ごす時間をリフレッシュのための大切な時間にしているという米国の邦字紙『NEW YORK ビズ!』CEOの高橋克明さんが、自身のメルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』で、「社交の場」としての役割も果たしてきたNYの書店事情をユニークな筆致で伝えてくれます。

最強空間「街の本屋さん」in NY

リフレッシュの仕方って人それぞれだと思うけれど、僕の場合は、書店に行くことです。特に購入しなくてもいい。日系でも、米系でもふらっと本屋さんに立ち寄って、色々物色することがいちばんの気分転換。なぜか気持ちがリセットされます。理由はわかりません。むかしっから。日本にいた時から。

結局は、数冊ほど購入する時もあるのだけれど、それが目的ではないので「気分転換」という意味では、買っても、買わなくても、効果は変わらない。ただ、行くだけで、ストレス発散になるのだから、これ以上ないほど安上がりなリセット法です。(書店さん、ごめんなさい) 新刊を眺めたり、雑誌をパラパラしたり、するだけなのですが、案外、効果的なのが、まったく興味ないジャンルの棚に寄ってみること。これ、意外とおすすめです。僕の場合は、料理、天文学、ファッション、競馬、麻雀、剣道、宗教、卓球、歌舞伎、などの本棚。これらに僕はまったくと言っていいほど、興味がありません。さすがに「週末に編むニットセーター」とか「恋愛星占い」とか「おすすめスイーツスポット」とかは人目が気になって手に取ることはないけど、とにかく、まったく興味ない分野の書籍をチラッとでいいので、読んでみること。かなりおすすめします。

それらは興味がないので、自分からあえて手に触れないと、一生目にしない情報ばかりです。で、意外と面白かったりする。天文学などは、ついつい立ち読みが面白すぎて、数冊購入するまでに至りました。それはそれで当初の目的から離れていってしまってるけれど。まったく知らないジャンルに、そこに少し触れるだけで、なぜか今の現状を頑張ろうと思えたりするのです。理由は説明しにくいけれど、でも、そうなんです。

書店にただ立ち寄るだけの効用は他にもあります。まず世の中のトレンドが手に取るようにわかる。ファッション誌や、週刊誌の表紙を見れば、有名人で誰が今、“きてる”のか、一目瞭然だし、新刊のビジネス書を見れば、経済の流れすら掴むことも可能だと思います。そして、結構な問題発言をするならば、今、話題のビジネス書や自己啓発本や健康本は、タイトルでその内容の50%は予想できたりします。もちろん100%は無理でも、さらに、パラパラと前書きと目次を読めば、その書籍で作者の伝えたい内容の全体像が見えることもあります。

実際、購入して、ジックリ読むと本文はそれらのアウトラインの根拠や詳細だったりします。購入した見返りは、タイトルと前書きと目次を立ち読みした時ほどなかったりすることも珍しくありません。(今回のメルマガは、かなりバッシングされる内容なので、どうぞ、まぐまぐさん、まぐまぐニュースで取り上げないでください・笑。もし、僕が有名コラムニストなら、クレームと炎上の嵐だな、こりゃw)

print
いま読まれてます

  • ニューヨーカーにとって深刻な「書店の消滅」その意外な理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け