コロナ禍と米大統領選挙の影で鳴り響く世界経済崩壊の足音

 

新型コロナが握るアジア地域のパワーバランス

各国がコロナ再拡大の不安と経済のスランプに陥る中、経済を伸ばしているのが、コロナを比較的早くに抑えた中国とベトナムです。

とはいえ、中国については、今週になってコロナの再拡大が始まっているという情報も入っており、その状況次第ではどうなるか分かりませんが、年率6%台の経済成長を予想し、また2035年にはGDPを2018年比で倍にすることが可能という“見通し”も立っていることから、世界各国がもたつく中、批判に晒されながらも、混乱の世界経済において支配的な地位を築いていくのかもしれません。

それを可能にするのも、不可能にするにも、カギとなるのが【台湾をどうするのか?】というポイント次第でしょう。

その行方は、アメリカのアジア太平洋地域およびインド太平洋地域における台湾有事に際しての対中即応性と抑止力のレベルにも依りますが、【台湾と中華民族の再統一無くしては、中国の繁栄はない】と政権の最重要課題に据えている習近平国家主席が、どのタイミングで、どのような形で、台湾“問題”を解決しに来るのか。

このハンドリングを中国、そして周辺国が誤ったら、アジア地域は大きな混乱に見舞われることになり、大きなパワーバランスの再編が行われることになります。ちょうど今、中国の強硬的な軍事行動に対抗するという目的で、日米印豪のクワッドによる合同軍事演習も行われていますが、このクワッドによる対中抑止力は、4か国間の連携のレベルがどこまで続くのかにかかっていますし、それは直接的・間接的に【コロナにどこまで各国経済と政治が侵されるか】もしくは【どこまでその脅威に打ち勝ち、中国への脅威への対策に集中できるか】にかかっています。

いろいろとあっちへ行き、こっちへ戻りしながらのお話しになってしまいました。いろいろな情報が提供され、そして様々な角度からの分析を行っていますが、現状が“正しく”読み取れないほど、今の世界、国際情勢は混乱していると言えると思います。

皆さんはどうお感じになるでしょうか?またご意見、ぜひお聞かせください。

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