ロシアの勝利か、人類滅亡か。狂気のプーチンがウクライナの次に侵攻する国の名

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2月24日の侵攻開始1年という節目に、大攻勢を展開すると見られているロシア軍。現在も各地で激しい攻防が続いていますが、ウクライナ軍が思わぬ苦戦を強いられている地域もあるようです。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、ロシアの人的被害を厭わぬ戦術に、ウクライナと西側諸国がどう対応すべきかを考察。さらにプーチン大統領がウクライナの次に侵略を狙っている国の名を挙げ、戦争が拡大傾向にあることを指摘しています。

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ロシア軍に高速道M03号線を切断されたウクライナ軍の危機的状態

ロ軍が人海戦術でバフムト北側の高台を奪い、ウ軍補給路の高速道M03号線を切断される危険的な状態になっている。今後の戦況を検討しよう。

ロ軍の大規模攻勢が始まった。クピャンスク方面、スバトボ・クレミンナアの反撃、バフムト包囲の3ケ所である。ホハレダラはロ軍海兵隊が大損害が出て、頓挫している。このロ軍大規模攻勢には、1,800両の戦車、3,950両の装甲車、2,700の火砲、400機の戦闘爆撃機が準備されているという。

ロシアの戦車製造能力は月50両、装甲車製造能力は100両もあり、このため、プーチンも戦争に負ける気がしないようである。世界で一番、生産能力を持つ国であると、英紙デイリーメールは言うが、本当であろうか。

もし、本当なら、ウクライナへの戦車、戦闘機、火砲の一層の供与が必要になる。そうしないと、ウ軍が負ける事態にもなるからである。

バフムト・ドネツク方面

ロ軍・ワグナー軍はブラホダトネも占領し、ウ軍が撤退したT1503号主要道の西側までワグナー軍が攻撃して占領した。ここからザリジネスクを占領し、直角に曲がり、M03高速道路に向けて、攻撃している。

M03は補給路でもあり、ここが使えないと、補給路は地方道00506道しかなくなる。

このため、M03を守るために、ウ軍は予備役の第30機械化歩兵旅団を投入して、ロ軍の前進を止めたが、ワグナーの兵員は技能が高く、ウ軍の機関銃攻撃をかわして、ウ軍の高台陣地を占領した。

一方、ロ軍も反撃のために、ブラホダトネに兵を集めている。それと、ワグナー軍も、バフムトフカ川の渡河に成功して、パラスコビイウカに迫っている。このことでM03補給路が占領される可能性が増している。そろそろ、バフムトからウ軍の撤退を考えるべきである。しかし、ゼレンスキー大統領は、バフムトからの撤退はあり得ないという。

現時点でもバフムトに6個旅団を配備しているが、バフムト周辺にも予備役を入れて、守ることになる。歩兵突撃のロ軍に対して、ウ軍は陣地戦ではなく、装甲歩兵で回り込み、撃滅した方が良いように思う。敵に居場所を知られると、砲撃が来ることになる。

もう1つ、人海戦術に対抗する防御戦術を確立しないと、ウ軍も今後も撤退を繰り返すことになる。

バフムト市東側の工場地帯、住宅地などにもロ軍が侵入しているが、あまり前進できていない。南側のオプトネから市内に攻めるロ軍も前進できていない。

どうも、ロ軍は、ワグナー軍囚人兵のような突撃ができずに、攻撃力が落ちているので、なかなか、ウ軍を突破するのは大変かもしれない。歩兵突撃だけの攻撃では、陣地戦での突破は容易ではないようだ。その点、ワグナー軍はすごい威力である。

バフムトの南側のイワニフカにロ軍が攻めてきたが、ここはウ軍が防衛している。

T0504主要道の交差点にもロ軍は攻撃してきたが、ここで止めないとチャシブ・ヤールを取られる。チャシブ・ヤールは、バフムトへの00506道の補給路上であり、ここを取られるとバフムトへの補給がなくなる。このため、執拗にロ軍は攻めてくる。

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