問われる人間側の進化 問われる人間側の“学習” 問われる「低学歴国家」日本
AI全盛の時代において、むしろ我々人間側の“進化”が問われている。機械学習という概念がある。AIの一分野であり、コンピューターがデータから学習をし、問題解決を目指す技術や手法のこと。
機械学習はAIを実現するための一つの手法である。つまりAIの進化に私たちが抗うことができる唯一の方法は、私たちに人間の学習だ。
ところが、驚くべきことに、日本の大学進学率は世界と比べても低い。日本の大学進学率は54.4%、短大を含めると64.1%。この値は韓国では95%にもなる。アメリカでも88.3%の高さだ。
基本的に諸外国では高等教育は無償の場合がほとんどで、さらに奨学金であっても、返済の必要性はない。つまり、“日本だけ”大学も出ていないバカが溢れている状況だ。
大学教育の重要性は人間力を高めることだけでなく、それはすなわち、この社会の“強さ”を高めることにつながる。さらに問題解決能力とクリティカル(批判的思考)を養うことで、インフォディック禍の中でのデマやフェイクニュースに抗うことができる。
思えば、日本は“論破”が得意な“自称”インフルエンサーのひろゆきや、高齢者差別発言が炎上した成田悠輔など“おバカな”「自称」言論人がやたらもてはやされる。これも低学歴国家の成れの果てだ。
■引用・参考文献
(*1)「チャットGPT、ユーザー数の伸びが史上最速=UBSアナリスト」REUTER 2023年2月2日
(*2)中島由弘「ChatGPT対抗サービスが続々リリース──マイクロソフトとグーグルも追従 ほか」INTERNET watch 2023年2月13日
(*3)小林雅一「“宿題を解くAI””が現実に登場『ChatGPT』凄い中身」東洋経済ONLINE 2023年1月6日
(*4)清水涼「チャットできるAI、ChatGPTが『そこまですごくない』理由。見えてしまった限界」BUSINESS INSIDER 2022年12月8日
(*5)清水涼 2022年12月8日
(*6)森田宗一郎「『ChatGPT』の爆発的な人気が招く懸念と大競争」東洋経済ONLINE 2023年2月5日
(『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』2023年3月4日号より一部抜粋・文中一部敬称略)
この記事の著者・伊東森さんのメルマガ
image by: Ascannio / Shutterstock.com